【アプレゲールですいません。】パスポートのデザイン変更って、おかしいでしょ?
外務省がパスポートのデザイン変更を検討しているというニュースを目にしました。
これを見て「お、ようやくか!」と思ったんですが、僕が思ったのとは全然違う変更の検討でした。なんでも、ビザのスタンプ押印ページに名所旧跡を印刷するんだとか。「親しみやすいものにすると同時に、海外での日本文化発信につなげる狙いだ」だって。
えっとですね、実際に使う側の人間からすれば、そんなのどうでも良いんですよ。てゆうか、パスポートは海外に行けば大切な唯一の公的身分証明書だし、親しみやすいものである必要なんてないし、そもそもそんなところで日本文化を発信してどうすんねん、と。パスポートのビザページなんて、入国管理官しか見ないでしょ?
外務省詰めの記者さんが官僚さんから聞かせてもらった話をつらつらと書いた記事なんでしょうけど、この話をおかしいとも思わずに記事にしてしまう記者や新聞社も大丈夫なのかなと思いますね……(表立ってそうとは書けないから、こういう記事を出して世論に反対意見を上げてもらおうということでしょうか?)。
日本のパスポートを実際に使っていて困るのは、表紙の色です。僕が変えて欲しいのは、そこ。
5年用が紺色、10年用が赤色なわけですが、外交官用などの特殊なパスポートを除いて一般人用のパスポートが2色ある国なんて、聞いたことないです。たいていの国は、パスポートの色でパッと分かるわけです。同じような顔をしたアジア人でも、茶色なら中国人、緑なら韓国人などなど。
で、大半の日本人は赤色の10年用パスポートを使っていて、各国の入国管理官も日本=赤色というイメージだと思います。でも僕はあっという間にスタンプが一杯になってしまうし、スタンプだらけのパスポートだと入国の際に「なんでこんなにあちこち行ってるんだ?」とめんどくさい質問をされたりもするので、5年用のパスポートを使ってるんですね。すると、赤色のはずの日本パスポートなのに紺色。経験の浅い入国管理官とかセキュリティチェックのスタッフとかだと「なんでお前のは紺色なんだ?」と聞かれて、いちいち説明するのがめんどくさいんです。
てゆうか、5年と10年で色分けする必要があるんですかね?
それともうひとつ、スタンプがすぐに一杯になるので僕は最初からページの増補をしているんですが、その増補がかなりショボい! 最初から増補しているんだからもっとパスポート本体と一体化したような作りにしてくれれば良いのに、普通に中とじのメモ帳をビニールテープで貼り付けただけですから。
よく見ると割印もされているし一応「この増補ページもパスポートの一部である」とか偉そうに書かれてはいるんですが、パッと見はどうみても自分でページを付け足したか、破れたのを直したくらいにしか見えません。実際、パリのイミグレーションで「なんだこれ!?」と聞かれたことがあります。
はっきり言って、今の表紙のデザインは悪くないと思うし(英語の書体がダサいけど)、最新のは菊の紋章がラメ入りの金色で、特に紺色との組み合わせは上品で良いと思います。スタンプのページのデザインは、どうせスタンプをたくさん押したら見えなくなってしまうので、どうでも良いです。検討すべきは、そういうところじゃありません。
こういうのって、実際に使ってない人が検討したり決めたりするから、ワケ分からない方向にいくんでしょうね。多分、政治とか行政もそうなんでしょう。まさかパスポートに「COOL JAPAN!」とか恥ずかしいキャッチフレーズ入れられたりしたら、かっこ悪くて外国行けなくなりますよ。
しかも、変更のめどが2019年て! しょうもない変更に一体何年かけるつもりやねん! 4年もあったらもっといろんなことやれるやろ! と言いたくなりますね……。
(text and photo by 米家 峰起)
確かに、有効期間で色分けする必要性を知りたいですね。あと、米国と二重国籍の息子のパスポートを見ると、ページごとにグランドキャニオンなどの名所旧跡が印刷してあって、なかなか綺麗だなあと思っていたのですが、使う側からすれば、どうってことないことかもしれないですね。
ビザのページを綺麗にしてもらうのは別に構わないんですが、先にやるべきことをやってからにしてもらいたいんですよね。というか、官僚さんたちのそのズレかたが恐ろしいなと思ってしまいました。「日本文化を発信」とか、中学生レベルの発想ですからね(苦笑)。この国の先行きは大丈夫なんでしょうか・・・。