08/12
【F1ギョーカイ用語】「HAMMER TIME!」(ハンマータイム!)
「HAMMER TIME!」(はんまーたいむ!)
これはルイス・ハミルトンの担当レースエンジニア、ピーター・ボニントンがよく使うヤツです。
ピットストップの直前など、ライバル(=ニコ・ロズベルグですが)との戦いのキモになる場面で「ここから思いっきりプッシュしろ!」という意味で「It’s Hammer Time!」と言うんですね。その言い方がテレビ司会者みたいでなんともカッコイイんです(笑)。
元々は1970年代にイギリスで連続殺人鬼が女性をハンマーで殴り殺す際に決まってこう言ったというので有名になったそうですが、ハミちゃんの好きなブラックミュージックのMCハマー(彼の名前も英語で書くとHammer)が言っていた決めゼリフでもありますし、レースエンジニアとしてもちょっと気むずかしいところのあるハミちゃんと上手くやっていくためにこういうネタを折り込んだりしているということなんですね。
意味としては「プッシュしろ!」ですが、ハンマーを振り下ろすわけですから、「アイツをやっつけようぜ!」というニュアンスが含まれているのは明らかですね。こうやって気分屋のハミちゃんをノセて上手く走らせようという腐心も窺えます。
その他にも「前の2台を抜け、それが『ミッション・クリティカル』だ!」なんてのもありました。「決め手になる任務」「勝敗を分けるミッション」という意味ですが、映画の『ミッション・インポッシブル』みたいでカッコイイですよね。
メルセデスAMGは元々ちょっと独自の用語を使いたがる傾向があったのですが、最近は特にこうやってカッコ良くて洒落た自分たちだけのギョーカイ用語を生み出してくれていますね。これもある意味ではハミちゃん効果のひとつなんだと思います。
(text by 米家 峰起 / photo by MercedesAMG)
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