2018 T1 BARCELONA TESTING
【バルセロナ合同テスト】ルノーの特殊な“衝立”に見えるチーム進歩
テストでは衝立でピットガレージを隠し新車の写真を撮らせない、他チームにコピーされるのを少しでも遅らせるということが横行していますが、今年のルノーの衝立はさらに一歩先を行っていました。
風で倒れているのかと思いきや、なんとこれが平常仕様。衝立を傾けてガレージに立てかけているのではなく、衝立自体が斜めに傾いているのです。
普通の衝立はスクリーン部分に左右2本の脚が付いていて、そこにローラー。通常時はピットガレージ前に並べて隠し、ピットアウト時にはガラガラ〜っと横移動させてマシンを送り出すというかたち。
しかしルノーの場合、スクリーン枠の一番下の横棒に2本の脚が固定されているのは通常通りながら。その枠に組み付けられた左右の枠がスイングするようになっており、スクリーンに角度を付けてガレージ側に斜めに立てかけられるというわけ。下フレーム内に内蔵された金属パーツをスライドさせることで、左右フレームを垂直状態に固定したりスイングさせたりが可能です。
垂直固定のスクリーンではどうしても隙間が生まれがちで、こうして斜めがけすることで少しでも隙間を減らそうという狙い。逆に言えば、そんな小さなところにも気を配り、力と資金を投入する余力が出てきているということ。
ルノーのチーム再構築は着々と進んでいるのです。
(text and photo by 米家 峰起)
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