
【予選】ピアストリPP獲得、角田裕毅まさかの最下位敗退【2025 Rd.9 ESP】
5月31日現地時間16:00、2025年の第9戦スペインGPの予選が行なわれた。依然として降水確率0%の好天で、気温は29.3度、路面温度は48.4度まで上がり、風がメインストレートが向かい風。
【Q1】角田裕毅まさかの最下位
Q1は開始前からフランコ・コラピント、ハース勢、ランス・ストロール、そしてFP3でトラブルのため充分に走り込めなかったアレクサンダー・アルボンの5台だけがピット出口に並んで開始と同時にコースインする。ソフトタイヤはアタック1周しか保たないため、他車はピットガレージで待機。Q1突破を最優先にQ1から3セットを投入する戦略のドライバーだけが早々にコースインするかたちとなった。
序盤にコースインした各車がアタックを終えてまずはストロールが1分13秒699でトップに立つと、5分が経過するところで他車も続々とコースイン。8分が経過しようかというところでフェラーリ勢とマックス・フェルスタッペンが最後にコースインする。
最初のアタックでオスカー・ピアストリが1分12秒551でトップに立ち、ランド・ノリスは0.248秒差の2位。ジョージ・ラッセルが0.255秒差の3位、シャルル・ルクレールが0.463秒差の4位、アルボンが2セット目のアタックで0.439秒差の5位に飛び込む。
最後にアタックしたフェルスタッペンは0.247秒差の2位に浮上するが、角田裕毅は依然としてグリップ不足に苦しみ1.296秒差の19位に沈む。
残り4分半となったところでマクラーレン勢が中古タイヤでコースイン。他車も新品タイヤを履いて続々とガレージアウトし、ピット出口には大渋滞ができる。その中でコラピントがトラブルで加速できず、後続はコラピントを抜いてピットアウトしていく。しかし渋滞に捕まったことでほぼ最後尾の角田は残り2分という厳しいタイミングでのコースインとなる。
角田の後方にいたストロールが0.487秒差の7位に浮上した一方で、角田は1分13秒385までしかタイムを伸ばせず、トップから0.834秒差、フェルスタッペンとは0.587秒差ながら20位でQ1敗退となった。
ニコ・ヒュルケンベルグが16位、エステバン・オコンが17位、カルロス・サインツが18位、ピット出口でマシンを止め3回目のアタックができなかったコラピントが19位でQ1敗退となった。
【Q2】アロンソQ2突破、ボルトレート健闘12位
16:25のQ2開始に向けて、アルボンとアロンソだけが出口に並んで中古タイヤでコースイン。開始直後にオリバー・ベアマンもこれに続く。
2分半が経過したところでフェルスタッペンが早々に新品ソフトを投入。ノリスもこれに続くが、ピアストリとフェラーリ勢、メルセデスAMG勢はまだ待機を続け、4分半でようやくコースイン。上位勢は各車とも4セット残っているためここで新品を投入する。
この1回目のアタックでもピアストリがセクター1最速で1分11秒998でトップに立ち、セクター2最速の2位ノリスに0.058秒差。3位フェルスタッペンはセクター3最速ながら0.360秒差。4位ラッセル、5位ルイス・ハミルトン、6位ルクレール、7位アロンソが僅差で続く。
残り4分を切ったところでストロール、アントネッリ、ガスリー、アルボン、ガブリエウ・ボルトレートらがコースイン。レーシングブルズ勢がコースインする頃には残り2分半、ルクレールがコースインする頃には残り2分となる。上位5台はピットで待機しソフトを1セット温存、ルクレールは元々4セットしか持っていない上にここでQ2で2セット目、予選3セット目のソフトを投入することを余儀なくされ、Q3に向けて厳しい戦いとなる。
最後のアタックでアジャが6番手タイムを記録しQ3進出を決め、ターン12でベアマンが意図的にスロー走行をしてタービュランスを与えたと非難するアルボンは10位ガスリーに0.030秒届かず11位、ボルトレートが12位、リアム・ローソンが13位、ストロール14位、Q3用以外の新品タイヤがもう残っておらず中古でしかアタックできなかったベアマンが15位でQ2敗退となった。
【Q3】ピアストリがポールポジション獲得
16:48開始のQ3では、開始から1分が経ったところでピアストリ、メルセデスAMG勢、フェルスタッペンが続々とコースイン。
最初のアタックでノリスは1分11秒819でトップに立つが、2位ピアストリとの差は僅か0.017秒。3位ラッセルは0.256秒差で、トウを与え合う戦略を実行しないチームに苦言を呈する。4位は0.312秒差のルクレール、5位フェルスタッペンは0.502秒差。アジャはコースインせずピットで待機、
ノリスは遅れてコースインしてターン12でアタックラップのピアストリに譲り、アタックを終えたピアストリのトウをメインストレートで使ってアタックに入ろうとするが、ピアストリもこれを察知してすぐさまラインをずらしてバックオフ。ノリスの戦略は成功しなかった。
残り4分で単独アタックを敢行したアロンソは、会心のアタックを決めて1分12秒284で0.465秒差の5位へ浮上。
これを見て残りの8台がコースインし、新品タイヤが残っていないルクレールはここでマシンから降りる。
この最後のアタックでピアストリはセクター1と2で最速を塗り替えて1分11秒546を記録し、ポールポジションを獲得。ノリスは得意のセクター2でミスが目立って自己ベストを更新できず、0.209秒差の2位。フェルスタッペンはセクター3で最速を塗り替えて0.302秒差の3位、ラッセルがフェルスタッペンと同タイムを記録したものの4位となった。
中団トップは0.653秒差の8位ガスリー、アジャは9位、アロンソは10位となった。
(text by 米家 峰起 / photo by Pirelli)
リザルトがFP3になってますよ〜
修正しました〜