【アプレゲールですいません。】近そうで遠いドライバー、“お友達”にはなれません。
中国GPのドライバーサイン会に参加された読者さんからレポートを頂きまして、『F1LIFE』に掲載させて頂くことになりました。とっても楽しんでこられたようで、読んでいてこちらも嬉しくなってくるようなレポートですね。今回のプレゼント企画をやって良かったなと心から思いました。
こういう仕事をしていると、なかなかこういう気持ちは思い出せないものです(苦笑)。
もちろんF1ドライバーが特別な存在であることに違いはありませんし、並大抵でないことを当たり前の様にやる彼らに対する敬意はいつも忘れずに持っています。しかし僕らにとって彼らは取材対象者であって、サインをもらいにいったりとか憧れたりといった対象にはならないんですね。たまにメディアパスを提げててもそういう人もいますけど、そんなだと仕事になりませんから(苦笑)。
と同時に、“お友達”にもなることはできません。だって、友達の悪口は書けないじゃないですか? でも僕らは公平な目で見て判断して書かなきゃいけないから、時には厳しいことを書かなきゃいけないこともある。だから取材対象者とお友達になるわけにはいかないんです。
もちろん、人よりも深い情報を引き出すために親しくなることは大切ですけどね。でも取材する側・される側という境界線の線引きは絶対にしなきゃいけないし、お友達になっちゃいけないんです。
中には特定のドライバーやチームの特別な記事を書くためにそういう道を選ぶ人もいますし、それにはそれの面白さもあると思います。僕もF1以外の他の分野ではそんな面白さも少し味わわせてもらっていますが(『ARTA DIGITAL』)、少なくとも自分のメインであるF1に関してはそういう仕事のやり方は無理ですね。
もちろん僕自身も元々は子供の頃からF1が好きでこの仕事を始めたわけですし、「こんな世界にいられて幸せだなぁ」と思うことはありますが、「おお〜! XXXさんだ!」とか思うことはあまりなくなりましたね。
(text and photo by 米家 峰起)
米家さんが今の仕事に就かれるまでのヒストリー、興味あるっす(笑)。
そんなたいしたヒストリーじゃないですが、機会があれば綴ってみたいと思います(苦笑)