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【アプレゲールですいません。】自分で悪口を言って価値を下げてどうする?

20140424-01

 

 今年のF1マシンのサウンドに対していろんな批判的な声が上がり、FIAとパワーユニットメーカーの間で対策案が検討されています。

 

 確かに今年のF1は静かです。今までならピットレーンに行くなら絶対に耳栓は必要でしたし、コースサイドでも場所によっては必要なくらい、耳に突き刺さるような音でした。でも今じゃ、セッション中だってピットレーンで普通に会話ができちゃったりします。音が小さい=音圧がないんです。

 

 ただ個人的には、音圧に関してはそれでも良いんじゃないかと思っています。そのくらいの方が耳に優しくて良いです(笑)。

 

 それよりも、できれば甲高い音にして欲しい。それには回転数を上げなきゃいけないし、今さらそれは無理なんですが、排気管を工夫すればGP2やスーパーフォーミュラみたいな音にはなるかもしれません。

 

 そのあたりの、今年のF1マシンのエンジン音が魅力的でない理由とその対策については、今日の夜に公開予定の記事【徳永直紀エンジニアに聞く】2014年F1エンジンサウンドが魅力的でない2つの理由。抜本的変更は困難?に書きました。なぜ今年のパワーユニットの音が良くないのか、知っているようで知らない事情をルノーの徳永さんに詳しく説明してもらっています。

 

 それにしても、ノーズの形状にしてもサウンドにしても、みなさん文句を言いすぎじゃないかという気がします。

 

 僕はヘレス合同テストの時から「現物を見ればノーズはそんなに変じゃないし、すぐに見慣れた」と言い続けてきたのですが、実際、皆さんそうじゃないでしょうか? 今でも現物を見ると、単純に見えて複雑で美しい造形で、さすがF1だなぁと思います。あのフォースインディアのノーズの先っぽでさえ、実際には複雑な湾曲をしているんです。

 

 なんやかんやいったってF1の興奮とか迫力というのは今年も変わっていませんし、やっぱりF1はすごいなぁと感じます。音も含めて、現場に来てその凄さに生で触れて頂きたいなと思います。

 

 僕はV10やV12のような甲高い音が好きなので、確かに音に関しては残念だなぁと思いますが、でもこれが今のF1なんだからそれを受け入れるべきなのではないかと思っています。ニキ・ラウダが「F1の中の人間がF1の悪口を言ってF1の価値を下げるようなことをしてどうする」と言っていましたが、まさにその通りだと思います。

 

 以前はいつも的外れなことを言ってる人、みたいなイメージだったラウダですが、『RUSH』以来すっかり株を上げて、言うこともちゃんとしてきましたね(笑)。

 

(text and photo by 米家 峰起)

 

 

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