04/22
【F1ギョーカイ用語】「XXX LIMITED」(●●●リミテッド)
中国GPのテレビ中継では「ここはフロントリミテッドのサーキットだから〜」なんていう言葉が何度も聞かれたのではないでしょうか? 「●●●リミテッド」という言葉、グランプリの現場では結構便利に使われています。
「●●●リミテッド」というのは、この●●●が制約要因になってそれ以上速く走れないという意味。常に少しでも速く走ろうとするのがF1ですが、どこかに上限はあります。そのボトルネックになるもののことをこう表現するんです。
「フロントリミテッド」というのは、フロントタイヤに厳しくて、フロントタイヤの性能低下のせいで速さが頭打ちになってしまうということを格好良く言う表現です。上海インターナショナルサーキットの場合は、ターン1〜2やターン8、13など、長い高速の右コーナーがたくさんあって左フロントタイヤに大きな負荷がかかるために、左フロントタイヤだけが先に痛んでタレてしまうんですね。
タイヤ関連で言えば、熱ダレがひどいと「デグラ・リミテッド」という言い方をしますし、タレよりも摩耗の方がひどいと「ウェア・リミテッド」という言い方をします。後者の場合は、タイヤ表面のゴムがなくなるといわゆる「クリフ」になってタイムが2秒も3秒も一気にドーンと落ちるわけです。「ここはウェア・リミテッドのサーキットだから、クリフには注意しないとね」なんていうと、かなり通っぽいわけです(笑)。
その他、エアロリミテッドだったり、ドライバーリミテッドだったり、バジェットリミテッドだったり、まぁ何にでも使えます。ある意味、言い訳も格好良く言えたりして。
日常生活でも何かと便利に使えそうですね。
(text by 米家 峰起 / photo by Wri2)
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