【アプレゲールですいません。】これぞ王者メルセデスAMGの風格
昨日の『アプレ』に、「メルセデスAMGから色んなメールが来ていた」と書きました。シーズン閉幕後の祝勝イベントの模様だったり(クアラルンプール、ブラックリー、シュツットガルトなど)、それに伴うコンテンツの更新情報だったり、それぞれチームからもダイムラークライスラー本社からもあれやこれやと情報が送られて来るのですが、その中にはこんなものもありました。
メルセデスAMGのチームとしてのメディア対応やメディア露出に関するアンケート調査への協力のお願いです。
実は去年も同じような調査が行なわれ、実際にメディア関係者の側からリクエストしたことが取材対応の体制に反映されたりと、とてもきちんと機能していたのですが(レース後にも毎回きちんと時間を取って取材対応して欲しいといったことなど)、今年もまた行なわれるようです。現状に満足することなく、少しでも良くするためにこうした努力を惜しまないところは、本当に素晴らしいと思います。
「それなりに上手くやれたと思うけど、これが目標というものは存在しないし、将来に向けてさらに良くしていきたい」と宣言し、しっかり「良い意見も悪い意見も、皆さんから聞きたい」と書かれています。
まさに王者の風格。日本の某メーカーと組んでいる某チームも見習って頂きたいですね……。
勝ちすぎでレースを退屈にしていると批判を受けることもあるメルセデスAMGですが、まだ勝ち始めてたったの3年。かつてのフェラーリやレッドブルの黄金時代ほど長く続いているわけではありません。そして、彼らとは違い、レースを退屈なものにしないためにチームオーダーは出さず、2人のドライバーに自由に戦わせるという方針を貫いています。
これって、すごいことだと思います。だって、年間何百億円というお金をつぎこみ、1500人もの従業員が携わっているのに、自分たちの利益優先で安全に優勝を確保しにいくことよりもF1界全体のことやレースのことを考えているわけですから。
そんな方針を貫いているのは、ひとえにレースを愛するニキ・ラウダとトト・ウォルフという2人がマネージメントの中枢にいて、彼らがその方針を曲げないからなんです。そんなところもメルセデスAMGの強さの理由のひとつだと僕は思っています。
(text by 米家 峰起 / photographs by MercedesAMG)
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