【2017年F1観戦ガイド】T01 バルセロナ「テスト観戦も観光も大満足できる!」
【アクセス】直行便なし、欧州経由か中東系で。
飛行経路:日本からバルセロナへの直行便はありません。イベリア航空(マドリッド)、ブリティッシュエアウェイズ(ロンドン)、エールフランス(パリ)、ルフトハンザ(フランクフルト、ミュンヘン)、アリタリア(ローマ)などヨーロッパの航空会社か、日本のJALやANAで、各地でヨーロッパ圏内線に乗り継ぎしてバルセロナ入りします。
それ以外でもエミレーツ(ドゥバイ)やカタール航空(ドーハ)、ターキッシュエアラインズ(イスタンブール)、アエロフロート(モスクワ)などの航空会社でバルセロナに入るルートもあります。最安は中国国際航空(北京)で安ければ6万円台で行くこともできますが、北京から先はオーストリアのウィーンで一度ストップしてからのバルセロナ入りなので少し時間がかかります。エミレーツもほぼ同じくらいの安さですが、こちらもドゥバイまで12時間、そこから6〜7時間と結構な時間がかかります。
2月末のバルセロナは世界最大の携帯電話ショーであるMWC(モバイルワールドコングレス)が開催されるとあって、フライトもホテルも高騰しがちなので、早めに予約をするか、日付を少しズラしてバルセロナ入りすることをお勧めします。例年、合同テスト1回目はMWCと重なるので、観に行くからテスト2回目の方がお勧めです。
入国情報:ヨーロッパ内はシェンゲン協定が結ばれているので、旅行上は国内扱いです。ヨーロッパ系航空会社を利用した場合は、最初の到着地でヨーロッパ入国となります。日本人なら90日以内の滞在ならビザは不要です。日本人に対してはどの都市も入国審査は寛容ですが、税関のチェックも含めればドイツは少し厳しめで、イタリアやフランスはパスポートを出すだけでほぼノーチェックでスタンプが押される感じです。
欧州系以外の航空会社を使うと、バルセロナに到着したところでヨーロッパ入国となります。バルセロナは欧州圏外線が少ないので、入国・出国審査も混んでおらずスムーズです。
【ホテル】選択肢は豊富、超高級から安宿まで
観光が盛んなスペインの最大都市とあって、ホテルは無数にあります。それも超高級から安価なホテルまで様々です。物価の安いスペインなので、1泊50ユーロ(約6,000円)程度でまずまずのレベルのホテルに宿泊できます。
サーキットへのアクセスを考えれば、国鉄RENFEのR2線周辺がお勧め。R2線は空港にも直結です。バルセロナ市街中心地でいえば、バルセロナ・サンツ駅、パセジ・ダ・グラシア駅あたりが良いでしょう。
【サーキットアクセス】電車で通う
サーキットへは、国鉄RENFEのR2線(緑色)でモンメロ(Montmelo)駅へ。バルセロナ市街からは日中は30分に1本の割合で運行されており、30分ほどで到着します。
(参考)http://www.renfe.com/EN/viajeros/cercanias/barcelona/
モンメロ駅からは、約2.5km。半分はモンメロの街中、半分は郊外の工業地帯を抜けてサーキットへという感じ。駅で降りてメイン出口右手から進行方向に向かって歩いて行き、2つめの橋で左へ線路の上を超えると、あとはサーキットまで1本道をまっすぐ進むだけです。サーキットへ向かうファンの姿もあちこちに見えますし、サーキットの看板もあちこちにあります。
駅にはタクシーもいて10〜15ユーロほどでサーキットまで行けますが、普段は1〜2台しかいないので出払っていたらしばらく待つ必要があります。電話で呼ぶことも可能です。カタコトの英語くらいは通じますし、「エスタシオ・モンマロ!」と言えば分かってくれると思います。帰りもゲート前にはタクシーが待っていることが多いですが、もしいなければゲートの係員に「タクシー、ポルファボール!」とお願いすれば呼んでくれるはずです。
Dani Carrillo(+34 679 46 36 83)
Josep Pou Padros(+34 935 68 15 78)
Jordi Egea(+34 607 68 93 84)
【観戦環境】安価で楽しめるテスト、パドッククラブも2万円台で!
サーキット内:テストの時は、ゲート3でチケットを購入します。価格は1日18ユーロ(約2,160円)です。テストは毎日9:00〜13:00、昼休みを挟んで14:00〜18:00の予定です。
こちらのウェブサイトで事前に購入することもできます。
https://proticketing.com/circuitcat/en_US/entradas/evento/7495
今年の詳細はまだ分かりませんが、例年通りならばメインストレート周辺やセクター3などいくつかの観客スタンドが開放されて、チケット購入者はどこのスタンドでも自由に観ることができるスタイルです。移動しながらあちこちで走りを観るのも楽しいですね。
ガイドツアーも行なわれていて、1回50ユーロ。各日10:00スタートと12:00スタートの2回で、普通は入ることができないパドックやコントロールタワー、表彰台、ピットブル2階のメディアセンター、運が良ければピットレーンなどを巡ることができるのでお勧めなのですが、現時点では全8日とも売り切れ。当日に空きがあれば参加できる可能性もあるので、現地のチケットオフィスで確認してみることをお勧めします。(https://www.circuitcat.com/en/visitaguiada/index.php)
ピットビル2階のVIPホスピタリティ観戦チケットも購入が可能です。いわゆるパドッククラブのようなサービスです。これが1日230ユーロ(約27,600円)。
ピット頭上の観戦スイートで観戦でき、テレビ映像や食事(ビュッフェ)のサービスもあり、ピットビル屋上に上がることも可能。さらに空き状況にもよりますが前出のガイドツアーや、コースサイドのサービスロードのガイドツアーに参加できることも。ランチタイムにはピットウォークが行なわれ、残念ながらピットガレージ前にはついたてが立てられていて新車を間近で観ることはできませんが、多くのチームが前年型マシンやヒストリックカー、ショーカーなどを持ち込んで展示してくれているので、記念撮影をしたりといったこともできます。
F1のパドックそのものには入ることはできませんが、パドックをピットビル上から眺めることはできますし、グランドスタンド側から地下道を通ってパドック側へアクセスすることはできるので、ドライバーや関係者に会えるチャンスもグンと上がります。
1日だけ奮発してこのVIPチケットで観戦してみるのも良いかもしれません。5歳以下の子供の同伴は無料です。
(VIP観戦チケット)https://proticketing.com/activitats_circuit/en_US/entradas/evento/7495
メイングランドスタンド裏にはいくつかグッズショップが出ていて、最新のグッズが早くも入荷していることも。古いグッズがセール価格で販売されていたり、ミニカー屋キャップなど思わぬ掘り出し物に出会えたりと、要チェックです。
食べ物系では、ハンバーガーやホットドッグ、ポテト、ビールなどを販売するスタンドも営業しています。サーキットへ行く途中でモンメロの街のスーパーマーケットやパン屋、ガソリンスタンドなどで食べ物や飲み物を買っておくのも良いでしょう。
グランドスタンド裏でレンタルカートが営業していたりもするので、観戦に飽きたら遊ぶのもありです。
気候:3月上旬のバルセロナは、朝晩は冷え込むものの太陽が出てくると昼間はポカポカとした気候です。春先のような温かさをイメージすればいいでしょう。防寒着は必要ですが、昼間は軽装にもなれるようなスタイルが良いでしょう。
雨が降ることもあるので、雨具も必須です。雨よけがあるのはメイングランドスタンドだけですから。
【その他】観光もグルメも見どころ多し
ご存じの通り、バルセロナは観光名所も多々ありますから、F1テスト観戦に飽きたら観光に充てるも良し。テストの後に観光をしてから日本に帰るも良し。あ、もちろんMWCで最新のケータイを見て行くのもあり。ITジャーナリストの石川温さんは毎年、MWCのついでにF1のテスト観戦に来るくらいですから。
グルメも充実していますから、バルでいろんなタパスをつまんだり本場のパエリアやイベリコ豚を食べたりと、F1観戦以外にも充実した旅を愉しむことができます。
【まとめ】あらゆる面で平均点が高く大満足!
行きやすさ:★★★☆☆
サービス度:★★★★☆
平均予算:★★★★☆
(15万円:航空券10万円+ホテル3万円+観戦券1万円+その他)
満足度:★★★★☆
【よねやんのひとくちメモ】
バルセロナは人気の観光地だし、テストは1日中のんびりと観戦でき、それもまだほとんどメディアに登場していない最新のF1マシンを観ることができるので、開幕前テスト観戦は超お勧めです。 グランプリ本番の華やかさはありませんが、華やかさを求めるならVIP観戦チケットを購入するのもアリ。それもグランプリ本番に較べれば圧倒的に安価で楽しめるのがいいですね。
(text and photographs by 米家 峰起)
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