【前半戦分析】4種類の空力パッケージから見える、最新F1マシン事情
2024年シーズン前半戦の全14戦で、4強チームとRBがどのような空力パッケージを使用していたかを比較し、各マシンの空力特性を分析していくと、現行規定3年目の各マシンとサーキット特性のマッチングが変化してきていること、そしてマシンの完成度という点でレッドブルとマクラーレンが他とは違うレベルにあることが分かる。
各サーキットで各チームが使用した空力パッケージ(リアウイング)を比較すると、以下のようになる。
上位4チームはHI/MID-HI/MID-LO/LOの4段階の空力パッケージ分類となっている。参考までにスピードトラップ速度も併記した。下段は2023年型のパッケージ。
それに加えてビームウイングのパッケージも併記したのがこちら。
基本的にどのチームにも共通しているのは、モナコGPとハンガリーGPは最大ダウンフォース。それに加えて、レッドブルとマクラーレンはスペインGPでも同じリアウイングを使用しているが、ビームウイングは1段階軽くしてHIとMID-HIの中間的な仕様としている。
多くのサーキットがMID-HIに分類されている一方で、直線成分の多いカナダGPやオーストリアGP、イギリスGPがMID-HIというのは、従来の常識からすると意外かもしれない。しかし下表の全開率(緑色)を見れば、何故そうなっているかが理解できるだろう。
特にカナダGPは直線主体というイメージだが全開率は59%でしかなく、平均時速も218.050km/hと遅い部類であり、もはや高速サーキットではない。シケインやヘアピンといった低速セクションが多いため、フルスロットルの“時間”は相対的に短くなるからだ。
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