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2022

【2022 Rd.13 HUN】日曜 T・ウォルフ代表「ランキング2位よりも優勝することを目指している」

2022 Rd.13 HUNGARY

 

ーーシーズン前半戦の最後を2戦連続でダブル表彰台獲得で締めくくりました。

「今週は金曜日に大きく苦しんでどの方向に進むべきなのかが掴めず、全体的に厳しいレース週末だった。しかしその金曜にセットアップを大幅に外したことが、日曜のコンディションにピタリとハマる正しい方向性を見つけ出す助けになったのかもしれないね。それに加えてフランスGPで(アップグレードを投入して)大量のデータを収集しそれを分析し、ハンガリーGPでその土台の上にさらに進歩することができた。これがシーズン後半戦に繋がっていくと思っているよ」

 

ーーレース前の予想では、各ドライバーはどんな結果が可能だと考えていましたか?

「優勝ができるかどうかは考えていなかったし、分からなかった。だからジョージが第1スティントにソフトタイヤを保たせてトップに立ち続け、ルイスも5位を走行していたことは非常に勇気づけられる結果だ。フェラーリの方が速いのは分かっていたし、(第2スティントで)ルクレールがジョージをパスした時には彼らとは次元が違うということを認めざるを得なかった。しかし彼らはマックスが後ろから迫って(アンダーカットを仕掛けて)きたときに間違ったタイヤを履き、ジョージはオーバーテイクすることで良いポジションを取り戻したんだ。レース序盤の時点では何回ストップになるかも予想が付かない状況だったが、その中でルイスはミディアムスタートで2ストップ作戦を敢行し、非常に強力なレースを実行してくれたと思う」

 

ーー日曜の路面コンディションに助けられた部分もあったでしょうか?

「それは分からないし、現時点で我々は完全に復調し優勝できるようになったと言うつもりはない。実際にそうではないと思うし、ブダペストでは予選で非常に上手くウインドウに入れることができたが、決勝ではフェラーリやレッドブルと戦えるほど追い着いたとは思っていない。だが多くの学びがあったことは確かだし、それを正しく理解することが重要だ」

 

ーーフェラーリの戦略には驚きましたか?

「誰かを批判するのは人として正しいことではないし、それについてコメントすることはできない。どうして彼らがミディアムを捨て(てハードに履き替え)たのか、どうしてスタートでソフトタイヤを使うことができなかったのかは分からないが、それでルクレールが勝利を逃す結果になったのは確かだ。今日のフェラーリは速かったが、それを結果に結びつけることができなかったんだ」

 

ーーフェラーリが何度も戦略で揺さぶりを掛けられて優勝を逃してきましたが、優勝争いを先頭でコントロールしている方が戦略的には不利なのでしょうか?

「トップを走っているから優勝が簡単なわけではなく、むしろ戦略の決断によっては逃すのが優勝ということになるのだから難しいものだよ。そう言う意味ではハンガリーGPのマックスの戦略は非常に力強いものだったし、ルクレールがすぐそばにいなければやらなかっただろう。いずれにしてもトップを争って走っている時の方が正しい決断を下すのは難しい。間違いを犯せば大きく目立ってしまうくらい注目を浴びているわけだからね」

 

 

ーーポールポジション獲得は天候の波乱によるものだったでしょうか?

「タイヤを完璧なウインドウに入れることができたのがハンガロリンク特有のことにならないようにしなければならない。特にフェラーリがそうだったが、他のチームはタイヤに苦労していたし、個人的にはまだトップチームとの差はあると思っている。決勝でもシャルル・ルクレールが正しいタイヤを履いていたときはレースを支配していたしね。しかし少なくとも今の我々は彼らと同じレースを戦うことができている。ジョージ(・ラッセル)はポールポジションも獲得し芝らしいレースをしたし、ルイス(・ハミルトン)は予選のDRSトラブルがなければマックス(・フェルスタッペン)と優勝争いができていたと思う。しかしそんなタラレバは意味がないし、現実ではない。優勝争いができなかったことをチームとして申し訳なく思っているよ」

 

ーー予選のDRSトラブルがなければハミルトンは優勝できていたでしょうか?

「最終結果がどうなっていたか分からないが、DRSトラブルがなければルイスはポールポジション争いをするポテンシャルはあっただろう。それが決勝の結果にどうつながったかは分からないが、セクター1で0.3秒もロスしていて予選アタックを捨てなければならなかったフラストレーションは想像に余りあるし、このテクニカルトラブルは100%チーム側の責任だ。予選でDRSトラブルが発生するべきではないし、それが今日のルイスから優勝を奪った結果になったかもしれないね」

 

ーーピットストップも速くなってきているでしょうか?

「我々のホイールリム(が従来と異なっている点)とセットアップのアグレッシブさが、ピットストップ作業という点ではコンサバにならざるを得ないが、それ以上の詳しいことは話せないね」

 

ーールクレール(5回)よりもハミルトン(5回)の方が表彰台の獲得回数は多くなっています。

「個人的には表彰台の回数よりも優勝の回数の方が重要だと思っている。我々は謙虚に、しかし優勝に対してハングリーに挑んでいる。もちろんハンガリーGPのような結果は大きな意味があるし良い前進が果たせていると思うけどね」

 

ーーコンストラクターズ選手権で2位のフェラーリと30点差まで来ました。シーズン後半戦で2位を狙うことはできるでしょうか?

「2位というのは敗者の中のトップでしかない。私としては2位でも3位でもトップに立つことに比べれば些細なことだと思っている。だからランキング2位を獲得することよりも、目の前のレースで優勝し、フェラーリやレッドブルを打ち負かし、来年に向けてしっかりと準備を整えることの方が重要だと思っているよ」

 

 

(text by 米家 峰起 / photo by MercedesAMG)

 

 

 

 

 

 

  • コメント ( 1 )

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  1. unicorn712

    >>>2位というのは敗者の中のトップでしかない。

    チャンピオンチームらしいコメントですね。ただ、タラレバを言ったら、フェルスタッペンもパワーユニットトラブルが起きなければ10番手スタートではなかったので、ハミルトンが優勝争いしたかはビミョーな気がします。それよりも、シルバーストーンの方が可能性あったかな?と。赤旗が無ければ、最初のスタートでポジションゲインしてましたし。

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