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REPORT【報道】

【特別記事】レーシングブルズ「中団トップを争えるマシン。チーム運営方針は変えない」

REPORT【報道】

 2025年シーズンは常に中団グループ最上位を争うポテンシャルを見せながら、コンストラクターズランキングでは8位となったレーシングブルズだが、マシンのパフォーマンスには充分な手応えを感じているという。

 イギリスGP後にはスポーティングディレクターのアラン・パーメインがチーム代表に昇格したが、チームの運営方針としてはローラン・メキース前代表が築いてきたものを引き継ぐかたちで大きく変えるつもりはないという。

ーーベルギーGPではディフューザーとリアコーナーにアップデートが入りました。

「フロアに2つの変更を加えた。ダウンフォースを増大させるためのジオメトリー変更と、もうひとつは外側のカーボンパーツを置き換えたことだ。高速コーナーで車高を下げて走っている時には少しでも路面にタッチするとダメージを負ってしまうくらい繊細なパーツだから要注意だったのを、チタン製に換えて耐久性を向上させたんだ。リアのブレーキダクトフリック(整流フィン)も位置を変更している。リアウイングに関しては今季ここまで使用してこなかったダウンフォースレベルのトップウイングだが、昨年ここで使ったのと同じものありアップデートではない」

ーーこれが今シーズン最後のアップデートとなるのでしょうか?

「これが最後とは言いたくないが、大型アップデートという意味ではそう言うことになるだろう。小さな変更はまだいくつか入ってくる予定だが、今回ほど大きなものはない」

ーー現状のVCARB 02のパフォーマンスについてはどのように見ていますか?

「我々はマシンを全て正しくまとめ上げられれば中団トップに立てる力があると思っている。チームが全てやるべきことをやり、ドライバーたちも本来の実力を発揮できれば中団トップに立てる。例えばバルセロナやオーストリアがそうだった。しかし逆に、上手くいかなければカナダのように大苦戦してしまうこともある。中団トップのマシンだが、我々自身が全てを正しくまとめ上げる必要があるということだ」

 

ーーRB21とは対極のドライブしやすいマシンというのが、ここまでアップデートを順調に進めてこられた要因にもなっているのでしょうか?

「マシンをドライブしやすいものにするというのは、我々が今年の冬の間に懸命に取り組んできたところで、開幕前テストの時点では燃料をかなり積んだ状態では良いというのは分かっていたが、一発の速さについてはまだどのくらいの競争力があるのかは確証が持てなかったが、開幕戦で燃料を抜いて(空タンクで)走り始めたところで自信が持てた。ルーキードライバーだけでなく、トップレベルのドライバーにとっても気持ち良く走れてパフォーマンスの限界値を引き出しやすいマシンだ。それがシーズン中のマシン開発にとっても大きな助けになったんだ」

ーーイギリスGP後に急きょチーム代表に昇格することになりました。

「代表に就任してからの2週間は非常に忙しかったし、もちろんエキサイティングでもあったが、この機会を与えてもらったことを非常に誇りに思っているし、これからチームを率いていくことを楽しみにしている。現場運営としてはマティア(・スピニ)がチーフレースエンジニアとしてブリーフィングなども仕切っていくが、その中でも私がサポートできるところはしていくつもりだ」

ーー今後のチーム運営はどのような方針で進めていくつもりですか?

「私はこれまでに多くのチーム代表たちと仕事をしてきたし、そこから学んで来たことは非常に多い。しかし現時点での私の計画は、まずは何も変えないことだ。チーム自身はすでに良い方向に向かっていたわけだからね。非常に良いマシンを作り上げているし、チームも良いスピリットで戦っている。すでにものごとは上手く回っているから、それをそのまま回していくというのが現時点での計画だよ」

【まとめ】

・VCARB 02は中団トップを争えるマシン

・ドライブしやすいマシンというのが開発目標

・アップデートを上手く機能させられた要因にもなった

・チーム代表が替わっても方針は変わらず

 

(text by 米家 峰起 / photo by Racing Bulls)

 

 

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