【アプレゲールですいません。】サマータイムって悪くないですよ
東京オリンピックに向けてサマータイムを導入するしないの議論が起こっていますが、この案に対する大勢の意見を聞いていて非常にガッカリしました。僕が大好きで毎週楽しく見ている『ワイドナショー』でも、有名芸能人の方々も含めほぼ全員が否定的というか、そもそも検討の余地なしみたいな反応だったのは意外でした。
サマータイムってヨーロッパやアメリカでは当たり前のように実施されていて、サマータイム実施中の地域で過ごすことも多い人間だからこそ言いますが、日本も導入した方が良いです。絶対に。
みなさんの意見を聞いていると、「時間がズレるなんてややこしいから嫌だ」という拒否反応から入ってしまっていて、結論ありきの議論になっているような気がします。時計を2時間早めるから「夜の10時ってことは実質8時だから……」とか、難しく考えすぎじゃないかと。
ぶっちゃけた話、サマータイム中はそんなこと考えたりしませんから。1時間や2時間違ったって気づきませんし、時計が10時を指していれば10時だと思って生活するだけです。影響が出るのはサマータイムが始まる日と終わる日の夜だけ。夜が1時間長くて得するか、1時間短くて損するかっていうだけです。実際、3月のオーストラリアGPや10月のメキシコGPがサマータイム切り替えのタイミングに重なって「土曜の夜に切り替えだから注意して!」とあちこちでアナウンスされていたりしますが、ケータイの時刻は自動で切り替わるし、普通に生活していたら気付かないレベルです。
そもそも、なんでサマータイムにする必要があるのかというと、そのままの時間では夜明けが早すぎるし、日の入りも早すぎるからです。
6〜8月の日本なんて、午前5時前にはもう明るくて、そのくせ夕方は午後7時前には暗くなってしまいます。これが1時間ズレてくれれば、午前6時に明るくなり、夜は午後8時まで明るいということになります。ヨーロッパの場合は夏場は午後9時とか9時半ごろまで明るく、仕事終わりに買い物に行ったり公園でまったりしたり食事をしたりといったゆったりしたじかんを楽しむ余裕が生まれ、それだけ経済活動も活発になります。それに比べると、日本は夜が早すぎると思います。
つまり、サマータイムは定時で帰る人にとっては得るものが多いんです。まぁ、夜遅くまで残業しなきゃならない日本のサラリーマンの人たちにとってはどちらでも同じなのかもしれませんが、それでも暗いところで働くより外が明るい時間に働いた方が効率は上がるような気がします。
2枚目の写真はハンガリーGP決勝の後の午後7時、3枚目の写真は午後8時の写真です。ハンガリーはヨーロッパ時間帯の中でも東寄りで陽が沈むのは早い方。スペインなど西寄りの国ではもっと遅くまで明るさが続きます。こういう明るさに慣れると、仕事をするにも遊ぶにも、午後7時はもう真っ暗っていう日本の夜は勿体ないなぁと思ってしまいます。
「サマータイムにしたら終電も遅くなるし残業時間が長くなるだろう!」という声もありますが、これは完全にサマータイムを誤解していますね。例えば終電が0:58だったら、サマータイムだろうが通常時間だろうが、0:58には終電です。出勤時間も9:00なら9:00です。サマータイムだから出勤が早くなったり終電が遅くなるわけじゃありません。
ただし、「東京の夏が暑いからオリンピックのためにサマータイムを」というのもサマータイムのなんたるかを全く理解していない人が言うトンデモな意見です。サマータイムにしても暑さが涼しくなるわけじゃないですから(苦笑)。朝早くにマラソンをやりたいなら、別にサマータイムを導入せずとも「午前5時スタート」でやれば良いだけです。それをサマータイムにして「午前7時スタート」と言うことになんの意味があるのか。
ですから僕はオリンピックなんてどうでもいいけど、サマータイムはそれとは全く無関係に日本の経済活動のために導入した方が良いと思っています。
官公庁や公共交通機関などが大変だと言われますが、欧米で普通に実施されているんだから大変ではないんですよ。ただ、それに対応する「感覚」が分からなくて拒否反応を示しているだけです。実際にやってみれば、思った以上にすんなりいくはずです。
明日あたり、夜の間にこっそり117の時報とケータイの時間を1時間早めておいたらどうでしょう? 電車とかテレビとか時間軸で管理している人以外は誰も気づかないと思うんで(笑)。
3枚目の写真は行きつけの美容院で飼われていた鈴虫。店内でヒュルヒュル音がするから何かと思ったらこの子たちでした。“打ち水”、“サマータイム”の次のトンデモアイディアは鈴虫か風鈴か……。
(text and photo by 米家 峰起)
知り合いのドイツ人たちは、口を揃えて、サマータイムなんてめんどくさいだけで、メリット無い。すぐにやめるべきだ!、と言ってます….
ドイツ人は日本人と似ててカチッとしてるから合わないかもしれませんね(苦笑)。
朝も早起きで夕方もさっさと帰るし。
色んなメディアでサマータイムが取り上げられてますが、8割方のメディアがサマータイムを一部企業や団体(過去には自治体)が導入しているタイムシフトと混同していて話がメチャクチャになってる印象ですね。
あと政治家だったり官僚だったり、サマータイムを導入したい側がとにかく言うのが「欧米では普通」という言葉で、日本としてどうしたいのかを言わないので、「また欧米のまねごとか?」という議論にすり替わっているのもよく見ます。
「消費税20%も欧米では普通」って雪崩式に押し切ろうという作戦でしょうかね(苦笑)。
そう言ってるオジサンたち自身が欧米に行ったことがほとんどなくて、肌身で分かってないからきちんと説明できないんでしょうね。
サマータイムの善し悪しも結局は人間の感覚的なものに合うか合わないかだから、書類で議論しても分からないと思うんですけどね。
>そもそも、なんでサマータイムにする必要があるのかというと、そのままの時間では夜明けが早すぎるし、日の入りも早すぎるからです
とありますが 夏へと日の出が早くなるにつれ 日の入りも遅くなりますが? 日本に生まれて50数年変わりませんが?
日の出が早くて 日の入りも早いというのは経験無いですが?
書き方が良くなかったですね、すみません。
言いたかったのは、外が明るい時間が5時〜18時だと、人間が主に活動する時間帯である9時〜21時とズレていてもったいないな、ということです。もしこれがサマータイムで2時間ズレれば、7時〜20時が明るい時間になり、人間の活動時間帯と重なるわけで。
冬と比べてどうということではなく、時間帯全体が早すぎるという意味では、サマータイムじゃなくて日本時間が1時間ほどズレた方が良いのかもしれませんが……。今回のサマータイム案も2時間ズラすとかいうから余計に話がややこしくなっている気がしますし。