【アプレゲールですいません。】その批判、全然的が外れてますよ
F1 Topic:中止となったアロンソの渋谷イベント。警察との間に入って交渉した記者が事の顛末を語る
日本GP直前の火曜日に渋谷で行なわれる予定だったフェルナンド・アロンソのイベントは、やっぱり警察からの要望で中止になってしまったわけですが、その場に取材に来ていてアロンソ側スタッフと警察の間に入って通訳をして最後はファンの人たちに向けた説明の通訳もしたジャーナリストの尾張(正博)さん。
詳細は上の記事に書かれていますが、これを読んで「人様に迷惑をかけておきながら」「第三者のような顔をして」なんて言っている人がいると聞いて、驚きました。いやいや、完全に的外れな批判です。久間に迷惑をかけたのはKIMOAのイベント主催者であり、尾張さんは第三者ですから。
マレーシアGPの現場でアロンソのマネージャーに「日本語ができるスタッフがいないから、当日(何かあったら)通訳など手伝って」と言われたということで、尾張さんがイベントの「当事者」だと勘違いしている人もいらっしゃるようですが、尾張さんは普通に取材者として現場に行き、警察が来て日本語が分かる人間がいないから通訳をしてあげただけで、イベントの関係者でも当事者でもありません。スタッフとしてイベントを手伝うのとは違います。目の前で知り合いが困っていたから助けてあげた。当たり前のことをやったまでです。
通訳しただけで当事者って言われるんだったら、尾張さんは警察の当事者なのか?っていう話になるし(苦笑)
そりゃイベント関係者がこんな記事を書いていたら「イベント失敗しといてなにやっとんねん!」と言われるでしょうけど、尾張さんは取材者であり第三者ですからね。イベントのために人を集めたのも尾張さんじゃないし。
それとも、その場でアロンソ側と警察が揉めて意思疎通もできなくて集まったファンの人たちにも説明ができなくて混乱が起きても、取材者であり第三者だからその間には入らなければ良かったんでしょうか? だったらその混乱を記事にしても良かったというのでしょうか?
まるで戦場カメラマンが目の前で撃たれようとしている人を助けるか写真を撮るかどちらが正しいのかみたいな議論になりそうですが、そんな難しいことじゃないですからね。困ってるなら助けたらいいじゃないですか。尾張さんはファンの人たちへの説明の和訳までやって、アロンソのマネージャーと一緒に頭を下げて、充分すぎるくらいのことをやってあげたと思います。
批判している人たちは、それを見てイベント当事者だと思って「人に迷惑をかけた」と誤解したんでしょうか? 100歩譲ってイベント現場にいた人が迷惑をかけられたと思って尾張さんを批判しているならまだしも、全然そうじゃないまさしく第三者が勝手に批判していたり、ことの顛末を知っている人から説明を受けてもなおそれを理解しようとしていない人もいるみたいですが、いったいどういう思考回路なのか、僕にはよく分かりません。
誤解ってどこにでもあると思うんですが、記事をよく読まないで変な解釈をして、その間違った解釈に基づいて人を痛烈に批判するって、恐ろしいですね……。でもなんだか最近そういうのが少なくないような気もします。世の中のメディアリテラシーが下がってるんでしょうかね。情報発信をする側の人間としては、ちょっと恐いです。
(text by 米家 峰起 / photo by Kimoa)
世の中のメディアリテラシーが下がっているというよりも、
残念ながら、もともと低いんだと思いますよ。
それでいて、今はSNSなどで誰もが簡単に発言できるので、
そのリテラシーのなさが顕在化してしまっているんだと…。
世の中の進歩、変化に、特に日本人はついていけてない、
むしろ殻に閉じこもってしまっていると、つくづく感じています。
そうですね、本来なら発信しない一般の人も簡単に発信できてしまう世の中ですからね・・・。
日本のガラパゴス化は同感です。これだけ流行ってるLINEだって、海外では全然。主流はWhatsAppかTelegramですね。