【アプレゲールですいません。】数字じゃなくて人の顔を見ろ
日本GPの観客入場者数が発表され、過去最低記録だの何だのと報じているメディアもありますね。基本的に新聞とか通信社とか、F1に興味のない一般メディアですけど。彼らにとっては、普通のF1はネタにならない。ネガティブなことは話題になる。それだけのことでしょうけど。
はっきり言えば、何が悪いの?と思います。
確かに15万人とか入っていた時もあるし、2006年は最後の鈴鹿だっていうことでホンダもトヨタもスーパーアグリもいて、佐藤琢磨選手もいて大いに盛り上がりました。
でも、一過性の“ブーム”の時に比べたらどんなスポーツだって話題だって規模が小さくなるのは当然です。フィギュアスケートだってビーチバレーだって女子サッカーだって、そうでしょう。“ブーム”の頃が異常だっただけで、ある意味では今が普通に落ち着いた状態なんです。ブームの時と比べてああだこうだ言うのはナンセンスです。
こういったら鈴鹿の人たちに失礼かもしれないけど、鈴鹿サーキットのような田舎でアクセスも決して良くないところに1日で6万8000人も集まるイベントなんて、日本中を探してもそんなに多くはないと思います。
野球はスポーツというか文化として日本の生活に定着していて、野球場が街中にあるから、あれだけのお客さんが毎日のように入る。だけどそれ以外に7万人もの人が集まることなんてそう多くはないはずです。
ましてや、F1みたいな日本ではマイナーな興行です。しかもチケット代に交通費にホテル代にと、驚くようなコストが掛かるイベントです。はっきり言って、あれで7万人も集まることの方が驚きです。
でもそれよりもなによりも、大切なのは鈴鹿に来た人たちがどれだけ楽しんでくれて、どれだけ満足して帰ってくれたのかということなんじゃないかと思います。
それは人それぞれだろうけど、「S字で見た2017年のF1マシンはすごかった!」とか「F1ドライバーに会えてサインがもらえて嬉しかった!」とかいろんな感動や満足があったんじゃないかと思います。
僕らだってこの週末の間にF1ドライバーも関係者たちに「日本は本当にすごいよね」「僕らも嬉しいよ」と何度言われたことか。僕も観客エリアを回って、来場されたファンの人たちがいろんな楽しみ方であの鈴鹿の時間と空間を楽しんでいるのを見て、純粋に「あぁ、良いイベントだな」と思いました。
本当に大切なのは、そういうことなんじゃないでしょうか。観客が何人だったかという数字だけを見るんじゃなくて、そういう面に目を向けて欲しい。入場者数のリリースなんて、どこにいたって見られます。でも現場のあの雰囲気はその場にいなきゃ分からない。数字じゃなくて、観に来た人たちの顔を見てほしい。普段F1の取材に来ることがない新聞や通信社の人たちも、そうじゃなきゃ取材に来た意味がないんじゃないかと思います。
まぁ、鈴鹿サーキットさん的にはもうすぐ2019年以降の開催契約を巡ってリバティメディアと条件交渉をしなきゃいけないから、それを有利に進めるために「儲かってないんですぅ〜。だから開催権料を安くして!」って言う材料があった方が良いかもしれませんけどね(苦笑)。
(text and photo by 米家 峰起)
お怒りは至極ごもっとも…
まぁ、最後に書いていらっしゃるように、
鈴鹿サーキット側が仕掛けた
リバティメディア対策のプロバガンダだと思うように
しときます(笑)。
だいたい、プロ野球やサッカーの入場料って、
数千円ですからね!
私、少しだけイベントの仕事をかじっていますが…
興行の世界でもっとも入場料が高額だと言われている
歌舞伎やオペラよりも、
さらに倍以上のお金を払ってくれる熱心なファンが
何万人もいる、というのは
本当に凄いことだと思いますよ。
新聞や通信社の連中は
その辺のところに全く無理解なんだろうと思います。
本当にすごいと思います。改めて映像を見ていると、ガラガラなのはメイングランドスタンドの下の方と最終コーナー、あとヘアピンくらいで、セクター1なんてお客さんビッシリなんですよね。F1を良く知っている人は走りを楽しむためにセクター1に行くし、グランドスタンドはもう少し安くても良いのかなぁとは思いました。