【UTSU】予選分析レポート、フェルスタッペンのポール獲得の理由
『F1LIFE』のインターンシップUTSUこと正木聖がドイツGPで取材したレポートをお届けします。まだまだ至らぬ点も多々ありますが、1人でも多くの方に読んで頂き、叱咤激励の声を頂ければと思います。
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マックス・フェルスタッペンがハンガリーGPの予選で自身初のポールポジションを獲得した。このポールポジションは2位につけたバルテリ・ボッタスに対して1000分の18秒差の僅差で獲得したものだが、その勝因はどこにあったのか、2人のラップや関係者の言葉で振り返る。
Q3の最初のラップをセクターごとに見ると、ボッタスに対しセクター1が0.1秒、セクター2は0.18秒稼ぐも、セクター3では0.11秒失っていた。実はこの時最終コーナーを回ったところで、ディプロイメント切れを起こしたことで失っていたものだった。
この問題をすぐさまチームに無線で訴えたフェルスタッペンに対して、ホンダはハンガロリンク、ミルトンキーンズ、さくらの3箇所を繋いでいる連携を同時進行で活かし、的確な出力をするようにエネルギーのバランスを調整して2回目のアタックに臨んだと田辺豊治テクニカルディレクターは語った。フェルスタッペンが1回目のタイムをマークしたのはQ3セッションの残り7分50秒、2回目のアタックに出たのはおよそ残り2分20秒のところだ。そのわずか5分程度の間に、3カ国を同時に繋いで再びディプロイメント切れを起こさないセットアップを探っていたのだ。
その結果2回目のアタックではセクター1、セクター2でボッタスと0.1秒以内の差が続くも、問題だったセクター3では1回目のタイムよりも0.265秒更新し、1000分の18秒、距離にするとわずか1.06mで上回った。
このホンダとレッドブルの連携については山本雅史マネージングディレクターも次のように答え、ホンダとしての喜びを明かしてくれた。
「現場は田辺、開発は浅木(泰昭センター長)がやっていて、ここ数ヶ月でこのシステムが飛躍的に良くなっています。日本とミルトンキーンズと現場とをオンタイムで繋ぐインターコムをオーストリアGPで聞いていると、みんなの頑張りによるものだと思います。さっきも研究所から『ポールポジションを獲ってみんなで大喜びしているし、また今の開発もパワーアップして、信頼性も上げて、良いPUを作ります』というメールも来ているので、さくらが頼もしいです」
一方で2位に終わったボッタスは、予選について次のように振り返り大きな問題もなく戦えていたことを明かしている。会見の様子を見ていても、ボッタスからフェルスタッペンに対して何度か明るい会話を交えたりして、既にレースに向けて気持ちを切り替えている表情を見せていた。
「FP1は(PUトラブルで)全ての走行時間を失い、FP2でも走るチャンスが限られていた。だから今朝のFP3はリズムを掴むために本当に重要だったけど、リズムは段々と良くなっていったんだ。幸いなことに大きなセットアップの問題もなく、予選に向けてファインチューニングができたよ。予選でも毎周少しずつ学んでいき、Q3では本当に良いフィーリングが得られていたんだ」
ボッタスのコメントを聞く限りは大きなミスをしていないことが伺える。このことを踏まえると今回のフェルスタッペンのポールポジションは、彼のドライビングが導いただけでなく、クルマのセットアップそしてパワーユニットサプライヤーとして共に戦い続けるホンダの強いサポートがあってのもので、すべてのチームプレーがうまく噛み合い、レッドブル・ホンダが持つ純粋な力で獲ったものだと言えるだろう。
抜きにくいハンガロリンクでは2007年以降の12レースの42%がポールポジションから優勝を果たしているデータもある。その中でホンダの頼もしいサポートを受けながら最高のパッケージを手に入れられているフェルスタッペンには大きな注目と期待が集まる。その思いを乗せ、チーム一丸となって2連勝を目指すスタートをフェルスタッペンはポールポジションから切ることになる。
(text by Takashi MASAKI / photo by Red Bull, Pirelli)
セクター3でのデプロイの改善の成果なのか、セクター1、2でプッシュし過ぎないようにしてセクター3までタイヤを保たせたことによるのか、どちらが大きかったんだろう?
ハミルトンがQ1を1つのタイヤで3回アタックしていますが、ベストが出たのは3発目のラップだったり、FP3でもフェルスタッペンが2セット目のソフトでのアタック2発目で自己ベストを更新しているので、予選1周のタイヤのタレはそれほど心配なかったのかなと思います。でもフェルスタッペンのドライビングを見ているとほとんどスライドせずタイヤに無理なストレスをかけていなかったので、今回はセッティングがばっちり決まっていたんだと思います。
なるほど。ありがとう!
UTSU君お疲れ様
今後UTSU君に頑張ってもらいたいというエールの意味で
敢えて厳しいコメントをします
文章は非常に分かりやすくまとめられていて良いのですが
話し方が非常に良くありません
(申し訳ない、聞いていて若干イライラします)
・「あのー」「えっと」が多過ぎる
・言いたい言葉が出て来なくて詰まる
中々上手く話せないのでしょうが
話をしながら言いたいことを考えるのではなく
話す前に一度頭の中で文章をまとめて
それから声に出して話してみてはどうでしょう
一人の視聴者の意見として
聞いていただければ幸いです
頑張れ
具体的なアドバイスをいただきありがとうございます。喋りに関しては自分でも整理ができていない状態で話しているので言葉に詰まるケースが多いと感じています。その結果みなさんにも聞き苦しくさせてしまう面を何度も見せているところは申し訳ない気持ちがあります。特に木曜総括のライブ配信では自分の時間を与えてくれたにも関わらず、淡々と薄い話をし続けるだけだったので、もっとカンペを用意するなどして、話す内容を決めていればと反省しています。
喋りについてのご指摘はたくさんいただいているので、様々な表現方法を試しながら改善していけるよう頑張ります。
今回は、総合的にレッドブルホンダがメルセデスを上回ったと言っても良さそうな感じですね。
あとはフロントロウに慣れているメルセデスとのスタート合戦なんだろうと。
そこに焦点をあてた記事が欲しいところです。技術的にもね。
この状況は今まで「無かった」わけですからねぇ。
・スタートで最高の加速を得るにはどのようなセッティング、モードが必要か
・ドライバーにできることは何か
教えてください、UTSU先生!
セッティングやモードに関しては自分の知識も足りていないところでお伝えできていませんが、気になりますよね。あとはフォーメーションラップからスタートするまでの手順もお伝えできるようになれば、見る側の緊張感もより高まるのかなと思います。
今回に関して言えば、1コーナーのブレーキングまで500mくらいあるので、当たり前ですがスタート時の反応時間で遅れないことと、先頭なので自分のペースでタイヤをしっかり温めることもポイントだと思います。ハミルトンの様子を見ているとすごく遅いフォーメーションラップにして、自分の都合に合わせてコントロールしていますからね。
スタートでの技術的な内容については、現段階で不足しているところが多いので今後の課題として参考にさせていただきます。ありがとうございます!
米家さんに聞くべき内容でしたかね~(笑)。レース前だと予測記事、レース後だと取材記事になる内容かな~と思ったのですが。。。
フェルスタッペンのフォーメーションラップに注目ですね。
UTSUさんの今後に期待しております。
よねやんによる田辺さんインタビューと良く連動した記事で、読み応えがありました。僅差の時間を距離に換算してくれたのもイメージが湧きやすくて良かったです。記事によると、第1セクターでボッタスが0.1秒早かったとのこと。UTSUさんに倣って距離に換算すると約5.9m。グリッドの間隔が前後8mなので、ボッタスはインをぎりぎり突けるか、なんて妄想しながら楽しんでます。
現地では取材で大忙しだと思いますが、金曜・土曜の結果をうけて分析記事をすばやく出してくれると、予選・決勝をより楽しむことができるので、とてもありがたいです!
ありがとうございます。金曜日のロングランデータは毎レース取っているので、もっとお伝えできればと思います。土曜日については自分でもあまり分析をしていないところもありますが、純粋なクルマの速さを見るには予選のデータを見るのが一番ですからね。その日に合わせてデータが出せれば色んな想像ができて楽しめますし。分析はもっと充実させたいので今後のやり方含め検討させていただきます。