【UTSU】トロロッソ金曜ウエットパフォーマンス分析
『F1LIFE』のインターンシップUTSUこと正木聖がドイツGPで取材したレポートをお届けします。まだまだ至らぬ点も多々ありますが、1人でも多くの方に読んで頂き、叱咤激励の声を頂ければと思います。
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ハンガリーGPの金曜日は、FP1の開始時から雨に見舞われ、FP2もほとんどの時間をガレージで過ごすことになり、各チームはドライでの十分な走行データを得ることができず1日を終えた。しかしFP2の後半では各チームがインターミディエイトのデータ収集に努め、貴重なウエットでの走行を確認した。セッション後トロロッソ・ホンダのドライバー二人に話を聞くと、ウェットでの予選やレースに対してそれぞれ違う印象を持っていた。ハンガリーGPのFP2およびドイツGPのレースで走行したラップタイムとドライバーの印象を確認しながら、ウエットコンディションにおける二人のドライバーの違いを検証してみよう。
まず今日のウエットコンディションでのラップタイムを確認してみよう。雨はFP2の後半から降り始め、しとしとと小雨が続く状態であった。そのため各チームともインターミディエイトを履き、今年2回目となるウエットセッションでのフィーリングの確認に努めていた。タイムを見るとトロロッソ・ホンダのライバルとなるケビン・マグヌッセンの1分32秒994が中団勢では最速で、クビアトが記録した1分34秒464よりも約1.5秒差もある状態だ。当然フリー走行でのタイムなので、搭載されている燃料量や走行プログラムによってもばらつきが出ることを考慮する必要があるが、普段のコンマ数秒のギャップと比べると大きな開きがある。このタイムから考えるとトロロッソ・ホンダは今日のコンディションでは最速ではないことがわかる。
では実際に走っているドライバーはどういうフィーリングなのか。前回のドイツGPにおいて各車がインターミディエイトの使い方に苦しんでいたことを踏まえて、今日の走行におけるタイヤの感触をクビアトに伺った。「ドイツGPではレースコンディションの中だったので、ドライとインターミディエイトの違いを十分に確かめる機会がなかったんだ。今シーズン初めてフリー走行でウエットになったけど、問題はなかったよ。ピレリも何点かウエットタイヤについて改良してきているし、タイヤとして機能しているから悪くないね」とインターミディエイトに対しては苦手意識もなく、使えるタイヤとして感触を掴んでいるようだ。
しかしウェットレースの方が良いかと問われると「ウエットレースが良いというわけではないよ。グリッドの後ろからスタートするときにはウエットでチャンスが多くあった方が良いし、予選で前に行ければドライコンディションで順位を守りたいね」と、単純にウェットレースが嬉しいわけではなく、予選の順位次第であることをクビアトは語った。
一方でアレクサンダー・アルボンは「ドライではまだ学ぶべきことが残っていて、満足なクルマには仕上げられていないんだ。だからドライのFP3でクルマを理解して、予選はウエットになれば強いと思うよ。」と、クビアトよりもウエットに対して好印象を持っているようだ。
アルボンがこのように語る背景には前回のドイツGPの影響があると考えられる。前回のアルボンとクビアトのウエット時のタイムを比較してみよう。
このグラフはドイツGPでのクビアトとアルボンの1周目から41周目までのラップタイムを表したものだ。縦軸はタイム、横軸は周回を示し、線が上にあるほど速い。黄色の編みかけはSCまたはVSCがあった時間帯を示す。
各スティントの平均タイムを取ると、5周目から14周目まではアルボンが1分33秒563、クビアトが1分35秒027。16周目から26周目まではアルボンが1分32秒642、クビアトが1分33秒236。34周目から40周目まではアルボンが1分30秒476、クビアトが1分31秒826だった。
このタイムからも分かるようにアルボンの方がホッケンハイムリンクのインターミディエイトのコンディションではクビアトを上回っていることが多い。これはアルボンがウェットに対して自信を持つ一つの理由として考えられる。一方クビアトはアルボンに対して1秒以上遅れることもあり、ウエットレースとなるのがベストではないことが伺える。
ウエットではドライビングの差も出やすくなり、タイムからもそれが見えやすくなる。今回も刻々と状況が変化しているが、土曜日は雨の予報がなされている。ドイツGPでの傾向やドライバーの印象が残りの週末でも再現されるのか、今回注目すべき要素の一つとなるかもしれない。
(text by Takashi MASAKI / photo by Pirelli)
いろいろ書いてあるけど、言いたいことは結局「クビアトよりアルボンの方がウエットに自信がありそう」ってことかな?
現地に行かなくても言える、個人blogレベルの話だよね…
まあ頑張れ。
本当はドイツGPのデータの話もして、アルボンからももっとコメントを引き出せばよかったのですが、取材する人への聞き方含めて色々と試行錯誤して情報に深みをもたせたいと思います。
理系云々と言われるのは気にせず、UTSUさんが感じたことを書いた方がいいです。
「データを出発点として何が言えるか」より、仮説(ストーリー)を立ててそれが正しいか実証するのにデータ分析すれば、読者も理解しやすいかな。
何のレポートでもストーリーになっていないと受容されないので。
分析した結果、仮説が間違っていたらそれはそれでよしです。