【木曜】角田裕毅「マックスの背後でアシストすることが僕にもプラスになる。プランBは考えていません」【2025 Rd.23 QAT】
【カタールGPでは好走を期待】
ーー今週末のカタールGPに向けての期待はいかがですか?
「今週はできればクリーンな週末が送れればと思います。過去4〜5戦はずっとそれができないでいますから。でもラスベガスでポジティブだったのは、予選で全てを失ってしまうまではこれまででベストな流れで来られていたということで、今週末もその自信を維持して結果に繋げるだけです」
ーーラスベガスの予選で何が起きたのかは把握していますか?
「予選後にはすぐに分かっていましたし、ローラン(・メキース代表)が明らかにしてくれたとおりタイヤ内圧に関することです。かなり大きかったので僕としては許容しがたいことではありましたし、直後はかなり驚いていましたけど(苦笑)、起きてしまったことは変えられませんし、予選までのペースが良かったことは確かなので。それに決勝では(セットアップを変更して)テストをしてデータ収集もできましたし、(その分析からセットアップ面などで)もっと上手くやれたということも分かっていますけど、今後のレースでそのデータを生かして行ければと思います。マックス(・フェルスタッペン)がタイトル争いをしているので、可能な限り彼をアシストできればと思います」
ーーカタールでのRB21のパフォーマンスは?
「去年レッドブルはここでかなり良かったですし、今年もマシンパッケージ的にもセットアップ的にも良いはずです。スムーズな週末を過ごして、スプリント週末なだけに即座に反応していけるようにすることが重要だと思いますけど、良いパフォーマンスを発揮できるとは思います。スプリント週末なのでいつも以上にポイントを獲得するチャンスがありますし、チームのコンストラクターズ2位争いという点でも重要です。オースティンのスプリント週末は僕にとって上手くいったので、今週も似たようなかたちで予選・決勝で力強い結果が出せるようにできればと思っています」
ーーチームの雰囲気はどうでしょうか?
「ラスベガスで優勝してチームの雰囲気は良いですし、みんなハッピーです。もちろん僕以外は、ですけど。マクラーレンの失格があってボーナスも加わったようなものでしたし、良いムードです。チャンスが出てきているだけにプレッシャーもありますけど、コンストラクターズ2位争いもあるのでエキサイティングですね」
ーー角田選手のマシンに対する自信はどのくらい深まっていますか?
「ドライブすればするほど自信は高まっていきますし、今シーズン開幕当初にレーシングブルズをドライブしていた時のレベルに達するにはもう少し時間は掛かるとは思いますけど、現状のこのマシンに対する自信のレベルにはある程度は満足しています。特に夏休み以降はそうですね。リザルトだけを見ればそうは見えないかもしれませんけど、後半戦はパフォーマンスは向上していますし、いくつかの場面ではそれを見せることができていると思います。ブラジルは(予選が不発で)少し変な状況でしたし、チーム全体として苦戦しました。でも自分の自信のレベルやマシンに対する理解度という点ではかなり満足しています」
【来季ラインナップ決定に向けて】
ーーチームはカタールGP後には来季のラインナップを決定するとしていますが、来季に向けた話し合いはしていますか?
「話し合いはしていません。どうなるのかについては皆さんと同じレベルのことしか把握していませんし、話せることはありません」
ーーまだこうして決まっていないことにフラストレーションを感じますか?
「フラストレーションというのとは違いますし、そういうのはシーズン序盤から始まっていたことなので、フラストレーションはないですね。でも僕がやるべきことというのは少し変わってきていて、マックスタイトル争いをしているので、僕もその上位争いに加わってマックスをアシストできるようにしなければなりません。当然、上位グリッドに並ぶことができればそれは僕にとってもポジティブなことですし、僕の将来にも繋がるでしょうし。こういう(自分が結果を示さなければならないという)状況はずっと分かっていたことですし、今になってフラストレーションを感じるということはありません。特にここ数戦は上り調子ですし、ラスベガスでは予選で自分にはどうにもできないことでチャンスが逃げていってしまうまでは今まででベストな週末だったので、僕としては自分のやっていることをやり続けるしかないと思います。そして結果にまとめ上げるだけです」
ーーフェルスタッペンをアシストするために、どんな指示を受けていますか?
「特に指示があるわけではないですし、まずは予選がどうなるかですね。マックスの後ろにいれば当然そういったことをすることになるでしょうし、そうはなって欲しくはありませんけどマックスからあまりに離れているようだとアシストのしようがありません。僕が彼のすぐ後ろにいて、マクラーレン勢をさらに後ろに抑え込めるのが理想ですからね。自分がやるべきことは分かっていますし、それが目指すべきことだと思います」
ーーシーズンを振り返って見て、あそこでこうしていればと、こうできていればという後悔はありますか?
「後悔はありませんけど、ひとつ言えるとしたらイモラのクラッシュですね(苦笑)。あれでアップグレードパーツという点で大きく後退を余儀なくされてしまいましたし。でも、それだけですかね。レッドブルに昇格するという決断には満足していますし、今あの時点に戻ったとしても同じ決断をしています。上手くやれこともあれば、上手くいかなかったこと、大きなミスもありましたけど、そのおかげで成長できたのは確かですから」
ーー来年レッドブルに残れなかった場合、プランBは考えていますか? バルテリ・ボッタスやセルジオ・ペレスがキャデラックでシートを獲得したように、リザーブドライバーとして残り2027年のシート復帰を目指しますか?
「正直言って、そういう方向性は考えていません。分かりませんけど、そういうことは考えていないですし、目の前のレースのことだけに集中しています。決定はまだ下されていませんし、どうなるかは僕次第なので。マックスをしっかりとサポートすることができれば、それは僕にとってもポジティブな結果に繋がると思うので、そこを目指して全力を尽くして、あとはチームの決定を待つだけですね」
ーー日本のファンの皆さんもヤキモキした思いで見守っています。
「ファンの皆さんからの応援にはいつも感謝していますし、今はとても複雑な状況なだけに、僕にとってはとても大きな存在です。ものすごく苦戦していますけど、ファンの皆さんも同じように辛さを共有してくれていることにとても感謝しています。状況を打破して良い結果を出して、これから良い時間を共有して行ければと思っています」
(text by 米家 峰起 / photo by 小野 智也, Red Bull)



とにかく裕毅らしいレースが出来ることを祈ってます。
日本のファンに向けてのメッセージ、ココ限定ですか?!だとしたら、小野さん、ありがとう〜