2025
【決勝】角田裕毅・全無線交信「どういうことだよ!? 言ってる意味が分からない!」(後編)【2025 Rd.22 LAS】
角田裕毅のラスベガスGP決勝の後半を、全無線交信とともに再現しながら振り返っていく。
角田は1周目にピットインして最後まで走り切るギャンブル戦略を採り、途中まではアンドレア・キミ・アントネッリと同様に順調に中団勢を食う位置に付けていたものの、フランコ・コラピントに抑え込まれて27周目にピットイン。
フレッシュなミディアムタイヤでプッシュし、20秒のピットロスを取り戻したもののピエール・ガスリーを抜き返して元の位置に戻るのが精一杯だった。
そんなレース後半を、レースエンジニアのリチャード・ウッドとの無線交信とともに解説する。
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抜きたいところでスパッと抜けるVERとの差はなんなんでしょうね。
仕方ないことですが、前回のマックスとGPの無線内容と比較してしまうと、
目的意識の共有、役割分担の明確さ、レースへの解像度という点でどうしても差を感じてしまいますね。
特に、目的を達成するためにマックスが積極的にフィードバックし、GPも「いま何をすべきか」を具体的に伝える。
ゴールに向けた意思疎通の精度が角田―ウッド組にはまだ十分ではないように感じました。
米家さんも文中でおっしゃっていたように、
フリーエアでタイムを出してアンダーカットを成立させること、
そしてそのためにはコラピントを早めに抜くことこそが今回の作戦の成否を握る最大のポイントだったわけで、
そこが十分に共有されていない印象を感じました。
角田くんの無線もどちらかというと症状報告にとどまっていますし、
ウッドからも
「今のままだと中団勢に対してウインドウ外に出てしまう。
COLをこの2〜3周で抜けないと入賞はほぼなくなる。
タイヤを多少傷めてもいいからトライしてくれ」
このくらい踏み込んだ強いメッセージがあっても良かったのかもしれませんね。
もちろん、状況は単純ではないですし、二人の置かれた環境や関係性による部分も大きいとは思います。
それでも、ひとつ大きな結果が出れば、いろんなものが一気に好転しそうな気がするのですが。
いずれにしても、最高のお手本がチームにいるわけですし、
ぜひそこから多くを吸収して次につなげていってほしいものです。