2023
【2023 Rd.4 AZE】P・ヴァシェ(テクニカルディレクター)が明かす「RB19、速さの理由と弱点」
昨年以上に大きな差を付けて独走し開幕4連勝を挙げているレッドブルRB19だが、その速さの理由はどこにあるのか? そして弱点はないのか? そして今後の開発、レッドブルパワートレインズの開発状況は?
レッドブルのテクニカルディレクターを務めRB19の開発責任者であるピエール・ヴァシェに聞いた。
ーースプリントレースではセルジオ・ペレスが勝利しましたが、マックス・フェルスタッペンはシャルル・ルクレールを抜ききれず3位に終わりました。マシンのダメージはどのくらいの性能低下をもたらしていたのでしょうか? 左側だけ壊れたことでマシンバランスが悪化していた?
「ダメージの影響はかなり大きく、ダウンフォースにして40ポイントを失っていた。サイドポッドの破損による気流の変化は、左側だけでなくフロア全体のダウンフォース発生量に影響を及ぼすんだ。だからあのダメージがなければマックスは余裕でルクレールを抜いていただろう」
ーー昨年型RB18はダウンフォース量よりもストレート最速に重点を置いたマシンでしたが、今年はライバルたちもそのコンセプトを模倣してきています。その中でレッドブルはコンセプトに少し変更を加えたのでしょうか?
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何が得意で何が苦手なのか、RB19のことがよく分かるインタビューでした。
それにしても、ヴァシェが認めるほどホンダ製ESSってアドバンテージ大きいんですね。
立ち話ということもあって話の流れでDRS効率のことを聞くの忘れちゃったんですけど、話を総合すればやはり、「空力効率が良いからライバルより大きなリアウイングを付けられる」=「DRSオン時の効果が大きい」ということが大きいということのようですね。もちろん効率自体も良いんでしょうけど、根本はそこだと思われます。
F1トップチームのエンジニアになると「コーナーが速い」「ストレートが伸びる」みたいな話ではなくて,めっちゃくちゃ細分化した項目で分析してるんですね.いやあ凄いです.
分析もシミュレーションもマシン開発も、トップチームでなくてもこのくらいは当たり前のこととしてやっているはずです。僕らに話してくれるくらいだから当たり前のことで、トップチームはもっと詳細にあらゆる項目を数値化してエンジニアリングしているはずです。
予選ではこのピーキーさが問題になるけれど、決勝ではそこまで攻めないからレースペースには影響はないという話もしてくれていたのを、このコメントを見て思い出したので追加しておきました(立ち話を記憶力と直後のメモを頼りに文字起こししているので、こういうことはよくあります(笑))。