【2022 Rd.12 FRA】土曜 角田裕毅「大幅セットアップ変更が成功、でも6〜7位に行きたかった」

ーーアゼルバイジャンGP以来のQ3進出を果たした気分は？

「FP2ではアップグレードパッケージに適応するのに少し苦しみましたけど、あそこから大きくセットアップを変更してそれが上手く機能し、ここまで挽回できたのは良かったと思います。今のところは全て上手く行っていますし、明日の決勝に向けて良い位置につけることができたと思います。チームのアップグレードに応えてリザルトを持ってくることができたのは嬉しいですし、明日の決勝でも全てをまとめてポイントを取りに行きたいと思います」

ーー改めて、アップグレードの効果は確認できましたか？

「まだデータは充分にあるわけではないですが、現時点では中高速コーナーのパフォーマンスが大幅に向上していることは確認できています。それがタイヤマネージメントの鍵にもなるので、決勝に向けても楽観視しています。もちろん戦略も重要ですが、FP2の（ロングランの）パフォーマンスを見れば決して悪くないですし、あとは決勝に向けて（タイヤマネージメントの）ファインチューニングをするだけだと思っています」

ーーQ1では2セット目のタイヤにバイブレーションがあったりターン3のトラックリミット違反でタイム削除となるなど、中団がタイトな中ではちょっとした差でQ1敗退となるリスクもあったのではないでしょうか？

「そうですね、2回目のランでタイムを更新できなかったときにはちょっと危ないかなと思いましたし不安はあったんですけど、なんとかQ2に進めてその後も良い走りをまとめることができてQ3に進出できて良かったなと思います」

ーーQ2最後のアタックは「これ以上はもう無理というアタックだった」と無線で話していましたね。

「そうですね、全てが完璧というわけではないですけど、かなり上手くまとめきることができました」

ーーリアの不安定さも訴えていました。

「風の影響もあるとは思いますけど、クルマ自体が持っているキャラクターの部分でもあると思います。その辺りをこれから詰めていければと思います」

ーー昨日は苦戦していましたが、Q3に行けると思っていましたか？

「Q3に行くのは簡単ではないと思っていました。とにかくミスを犯さないようにアタックラップを決めたことでQ3進出が果たせたという感じです」

ーーただ、大型アップデートを投入したからにはもう少し上に行きたかったというのが本音？

「そうですね、6位・7位あたりに行きたかったんですけど、まぁ今回はとりあえずQ3に進出できて明日の決勝に向けて悪くないポジションで終えることができたので、それが何よりだと思っています。一番重要なのは明日ですし」

ーーそれはまだこのアップデートの本領を発揮仕切れていないということですか？

「はい、まだ100％生かし切れてはいないと思います」

ーーピエール・ガスリーは昨日好調だったものの、今日はマシン特性が全く変わってスライドだらけだったと話していました。

「僕も完璧というわけではありませんけど、FP2では僕の方が彼よりも大幅に苦しんでいましたし、そのせいで大きくタイムで遅れを取っていました。なので昨日から今日にかけてセットアップを大きく変えたんですが、それが上手くいったんだと思います。それでもアタックラップではミスをしやすいというか、マシンバランスが少しまとまりがない部分があったので、アタックラップを1周まとめるのは決して簡単ではなかったんです」

ーー今週はまたご両親がいらっしゃっていますね。

「カートやFIA F4をやっているときは両親がサーキットが来ることにあまり良いイメージがなかったんですけど、FIA F3やF2の時は両親がサーキットに全く来ることがなかったので、ちょっと来て欲しいという気持ちがあったことは確かです。去年は1年を通して2回ほどだったと思いますが、今年はすでに3〜4回は来てくれていますし、嬉しいですね。日本からはヨーロッパはかなり遠いですけど、来てくれると家族のサポートを強く感じることができますし、僕の成長を見せたいという気持ちにもなります。今週はさらに良い結果を持ち帰れればと思います」

（text by 米家 峰起 / photo by 米家 峰起, AlphaTauri）