REGULAR【連載】

20140310-01

 

 名門マクラーレンがF1デビューさせるルイス・ハミルトン以来の大型新人、それがケビン・マグヌッセンであり、パドックでもこいつは必ず大物になるだろうとみられています。

 

 昨年ワールド・シリーズ・バイ・ルノーのフォーミュラ・ルノー3.5を制したことだけでなく、マクラーレンの英才教育を受け、F1界トップレベルと言われるマクラーレンのシミュレーターでバンバン走り込んでいますし、実際に昨年・一昨年の2回のヤングドライバーテスト参加時にもチームから高い評価を得ていました。

 

 ですが、大物感が漂うのは何よりもあの佇まいですね。とてもハタチそこそことは思えない父親ヤン・マグヌッセンそっくりの老け顔(苦笑)。しかも声もどっしりと低くて、話す内容も大人びている。こないだなんて、「F1というのはモノと人間の融合なんだ、その両方が優れていて初めて成功を収めることができる」なんていう、あなた何回チャンピオン獲ったんですか的な達観したこと言ってました(苦笑)。

 

 とまぁ、そんなケビンくんなんですが、そうは言ってもやっぱり21歳の男の子なんだなぁと思ったのが先日のバーレーン合同テスト後のメディアセッションの時。TVレポーターやジャーナリストたちの質問にも前述の通りものすごく落ち着いた受け答えをしていたんですが、実際はあれだけ大勢のおっさんたちに囲まれて、平常心でいられるわけないんですよね。フォーミュラ・ルノー3.5ではこんな大勢のメディアから取材を受けることなんてないですから、F1に来て初めての体験なわけです。

 

 人間の真の感情は、顔や言葉ではなく小さな仕草に現われるといいますよね。何を聞かれてもしっかりと答えるケビンくんでしたが、手元は落ち着かず、ず〜っと自分のiPhoneを持って忙しくクルクル回してみたり、振ってみたり。それを見て、あぁやっぱりこういう場では緊張もしているし、何も感じないような図太い神経をしているわけじゃないんだなぁと、ある意味で安心しました。普通の子じゃないか、と。

 

 しかもケビンくん、メディアセッションが終わってその場から立ち去ったら、さっきまでず〜っといじってたはずのそのiPhoneを忘れて帰ってるし!(笑) ジャーナリストがみんな自分のレコーダーを取ったら、ケビンくんのiPhoneだけが残されてたっていうね。ホスピタリティブースのスタッフが慌てて追いかけて渡してましたけど、あれだけiPhoneをいじってたのもやっぱり無意識だったんでしょうね。

 

 しかもケビンくんが座ってたイスを見たら、なんか濡れてるんです。座ってたお尻の部分だけ濡れてない。どうしてかな?って思ったら、濡れてたんじゃなくて、彼の体温で身体の周りが蒸れて水滴が付いていたんです(!)。きっと、嘘発見器(ポリグラフ)を仕掛けたら99.9%どころか常に100%バリバリに反応するくらい、ものすごく発熱・発汗していたはず。

 

20140310-02

 

 見た目はどっしり落ち着いたように見えますが、そんな可愛いところもあるケビンくんでした。まだ取材を受けることもサインを求められることも嬉しいというフレッシュさも感じますしね。あ、自分が走らない日は必ずと言って良いくらいコースサイドに走りを見に行ったりもしていましたし(ほぼ毎日セッション後にパドックに戻ってくる彼とすれ違う)、努力家でもあります。

 

 ちょっと地味めかもしれませんが、そんな彼なので応援してあげてくださいね。

 

(text and photo by 米家 峰起)

 

 

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