【アブダビGP】T・ウォルフ決勝後会見全録「バカげた状況に、チーム信念を曲げざるを得なかった」
ニコ・ロズベルグの2016年チャンピオン獲得に沸く一方で、メルセデスAMG首脳陣はルイス・ハミルトンの謀略について暗澹たる雰囲気に包まれていた。チームとして最優先の利益と位置づけていた優勝を揺るがす行為であり、再三に渡るチームからの“インストラクション”、要するに強制的な指示にハミルトンが背き遅いペースで走り続けたからだ。
メルセデスAMGの実質的チーム代表であるトト・ウォルフは、決勝後に17分間にわたって会見を開き、この件について詳しく語った。その一部始終をお届けする。
ーータイトル決定戦でルイス・ハミルトンがペースをコントロールし上位4台による大接戦、最後までタイトルの行方が分からない展開になりました。ルイスの戦略は『ダーティだ』という批判の声もありますが、こうした展開はチームとして予想していましたか?
「今朝のストラテジーミーティングに限らず、ずっと以前から予想していたシナリオではあったんだ。ルイスにとって、チャンピオンを獲得する方法のひとつが、ニコが後方からの脅威にさらされることは誰の目にも明らかだったわけで、まさにそれが現実のものとなったわけだ。ルイスが全開でいくかどうかそれは分からなかったが、我々にとっては驚きでも何でもなかったよ」
ーールイスにペースアップの指示を出しました。メルセデスAMGにとっては珍しいチームオーダーの発令でした。
「我々の勝利が危機に晒された場面が2回ほどあったからだ。最初は(1回目のピットイン直後の)レース序盤の(マックス・)フェルスタッペンだ。彼が1ストップ作戦で最後まで行こうとしているかどうかが分からなかったが、彼は充分にそれが可能な場所にいたからね。そして2度目はセバスチャン(・フェッテル)が1周2秒速いペースで追いかけてきた終盤だ。
過去3年間、我々は自分たちの勝利が揺るがない限り、2人のドライバーを自由に戦わせるというプリンシプル(信念)を貫いてきた。それが上手く機能してきたんだ。しかし今日のレースで我々の勝利が危機に晒されたとき、このプリンシプルを一歩前進させるべきかどうか迷ったが、我々はルイスにペースを上げるよう要求したんだ」
ーールイスはいざとなればペースアップできたから優勝は確実だったと話していましたが、計算上はフェッテルの勝利の可能性はどのくらいあったんですか?
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