2025

【金曜】低速コーナーはフェラーリ、中低速はマクラーレン【ミニセクター】
アゼルバイジャンGPの金曜フリー走行において各マシンの長所はどこにあるのか、ミニセクターの最速マシンを見ることで分析していこう。
サーキット1周を26個のミニセクター(セグメント)に分類し、FP2のアタックラップで各ミニセクターの最速を刻んだドライバーを図表にすると以下のようになる。黃色文字はミディアムタイヤで記録されたものを表わす。
最速タイムを記録したフェラーリは低速の90度コーナーやストレート区間が最速。マクラーレンはフェラーリよりもやや速度域が高めの中低速コーナーが最速。
さらに直線区間では最高速分析で述べた通りメルセデスAMGとハース、そしてトウを得たリアム・ローソンが最速で、レーシングブルズは低速域も速い。
レッドブルは最も低速のターン7と、速度域の高めのターン16が最速だが、イタリアGPとは違ってストレート区間は苦戦。角田がターン1をオーバーシュート気味に突っ込んだセグメント1だけが最速となっている。
全体的に見れば低速コーナーからの脱出、つまりトラクションが要求されるセグメントほどミディアムタイヤの方が速く、そこにソフトとミディアムの差が出ていることが分かる。
ソフトタイヤはコンパウンドの柔らかさ(ムービング)に起因するハンドリング追従性の悪さが、市街地サーキットに求められる正確なドライビングを阻害する要因となり得るとみられている。しかしラップタイム的にはソフトのリアタイヤのオーバーヒートによるトラクション低下がパフォーマンス低下に直結する要因になっていたと言えそうだ。
(text by 米家 峰起 / photo by Pirelli)
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