2014 Rd.16 RUSSIA

20141011-01

 

 チームメイトから0.5秒遅れのタイムで予選19位。小林可夢偉はまだこのサーキットを充分に走り込むことができずに苦境に立たされているが、それでもマシンのスペック差よりもギャップを縮めてみせた。こんな苦境にありながらどうしてここで戦うのか、可夢偉は自問自答しながらもできる限りの走りをしている。

 

ーー昨日は走り込みが足りていないと話していたけど、予選までに充分に走り込めた?

「元々マイレージ制限のせいであんまり走れなかったんですけど、昨日から今日にかけてセッティングはちょこちょこ変えたくらいですけど、最初にブレーキがおかしくてセッティングもあまり良くなくて、結局予選は元に戻してブレーキも換えたっていう感じですね。ブレーキにバイブレーションがあって、そのせいでブレーキングポイントもよく分からなかったんです」

 

ー予選はマーカス・エリクソンから0.5秒落ちのタイムだったけど?

「ターン2の立ち上がりでシームレスシフトが効かなくてバックアップシフトに入って、それで加速がドーンと遅くなって0.3秒くらいはロスしました。その後がターン3のずっと長い全開区間ですからね。ホイールスピンしてる時にアップシフトするとたまにそんなふうになることがあるらしいです。それがなければ0.1秒落ちくらいのタイムやったと思うし、(金曜から予選までに)走行時間がほとんどなかったことを考えると悪くはない結果だとは思いますけどね。新しいコースやのに走ってないからね、ようわからへんもん(苦笑)」

 

ーーそんなにまだマスターできていない?

「自分の中でコースを理解し切れてないから、攻め切れてないんですよね。ここをこうしたらええとかっていうのが把握できてないからね。コーナーの右左は分かってますよ(苦笑)。どの走り方が速いのかっていうのをまだいろいろ試行錯誤している途中なんです。FP-1を走っていないっていうのと、マイレージが極端に少ないっていうのが大きいですね。あと、クルマがチームメイトとあまりに違うんで、データの比較ができないっていうのもありますしね(苦笑)。向こうの方がここが速いってデータを見ても、『いや、これはエアロ(の違いのせい)かな?』みたいなね。実際には自分がどこで負けているのかっていうのが分かんないんです」

 

ーークルマのスペック落ちの不利は鈴鹿では0.7〜0.8秒と言っていたけど、ここではどのくらい?

「ここも0.7秒くらいですね。ここって中高速コーナーばっかりやから意外とダウンフォースが効くサーキットなんですよね」

 

20141011-02

 

ーーこれだけチームメイトとレベルが違う道具で戦わなければいけないということについては、どういう気持ちで戦っている?

「なんかよく分かんないですね(苦笑)。どういう気持ちもくそもなくて、よく分かんないです。まぁ、今はまだ言えないけど、もっとエグいこともありましたけどね(苦笑)。どうしたら良いのか、僕にも分からないです。まぁ、おカネを払えば新しいパーツをくれるのかもしれないけどね」

 

ーーそういう状況だということが分かっていても、ロシアに来たのは?

「なんで来たんや?っていう話になるよね。俺もなんで来たんやろって思ったもん。今からでも帰ったろかなと思うもんね(笑)。鈴鹿の時はまぁしょうがないとしても、今回はホンマに自分でもなんで来たんやろってずっと考えるんですよ、今でもね」

 

ーー先週の時点では、チームからきちんと飛行機のチケットが用意されてオファーがなければ来ないという意向だったから、もう次はないかもしれないなと覚悟していたんだけど。

「まぁ、新しいサーキットやから、たとえ飛行機代が返ってこなくてもサーキットを見に来たくらいの気持ちで来ようかと思ったのはありますよ。でも、ここに来てから『なんで来たんやろな?』ってずっと考えてます(苦笑)」

 

ーーカムイサポートで支援してくれた人たちの気持ちが、日本GPうんぬんではなくて1年を通してずっと乗ってほしいという思いだからというのもある?

「もちろんそうです。それしかないです」

 

(text by 米家 峰起 / photo by 米家 峰起, Wri2)

 

 

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Comment

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  • コメント (3)
    • zirut
    • 2014年 10月 12日

    自分もカムイサポートで支援した一人ですが、来季のシートに影響するくらいならケータハムのマシンに無理に乗って評価を下げて欲しくないと思っています。
    支援した人たちの中には今後もF1で可夢偉選手を観たいと思っている人が大半でしょう。
    夏休み以降の厳しい状況も把握しているので、逆にカムイサポートが足枷となって将来の選択肢を狭めてしまっているのなら、それは皆の本意ではないはずです。

    • youchann7
    • 2014年 10月 12日

    私もカムイサポートに参加した一人です。
    こんな状況でも熱い走りを見せてくれるのでいつも感動していますが、この諸々の状況ならもう無理して走らず次シーズンに向けての動きに集中したほうがいいよとも考えています。
    思ったような走りが出来ないだけでなく危険なんじゃないかとも思いますし。
    こんな考えのファンも中にはいることを覚えておいてもらえると…

  1. MINEOKI YONEYA
    • MINEOKI YONEYA
    • 2014年 10月 13日

    可夢偉サイドも今年よりも来年を最優先に考えていろいろと模索しているので、温かく見守りましょう。なるべくカムイサポートのような形でファンの皆さんに頼ることなく、スポンサーを集めようとしているそうです。協力できる企業の方、よろしくお願いします!

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