2014 Rd.15 JAPAN

20141005-11

 

 雨の影響で赤旗やセーフティカーが続発する難しいコンディションの中で行なわれた日本GPだが、小林可夢偉は最後に余計なピットストップを強いられて19位でレースを終えることになった。しかし最後に繰り出したギャンブルは成功の可能性が高く、自分自身としても難しいクルマで持てる力は出し切れたと語った。

 

ーーレースがこんな形で終わってしまいましたね。

「赤旗で終わってしまったんで本当の完走とは言えないかもしれないですけど、完走が目標だったのでこの難しいコンディションの中でそれができたのは良かったと思います。とにかくビアンキの容体が心配ですね」

 

ーースタート直後のコンディションはかなり悪かった?

「最初はかなり厳しかったですね。セーフティカーにも付いていけないくらいでしたからね。最初のウエットタイヤは良かったんですけど、インターミディエイトに換えてからはあまりペースが伸びなくてちょっと苦しかったですね。最後にタイヤの付け間違いでロスをしてしまったんですけど、あのまま(ウエットタイヤに換えて)赤旗にならずにレースが続いていたら結構良いところに行けていたのかなという気はします。セーフティカーで前のとギャップが縮まって、みんながインターミディエイトを履いている中で僕はウエットだったわけですからね。そこまで我慢して走って、最後に賭けが成功した可能性はあったとは思うんですけどね」

 

ーータイヤを付け間違えたというのは?

「フルウエットに換えるつもりだったんですけど、エンジニアからメカニックへの指示伝達が上手くいかなかったみたいですね。エンジニアの判断が遅れていて、メカニックにきちんと伝わらなかったみたいです(註:エンジニアはピットウォールから交換すべき方のタイヤのボタンを押し、ガレージ側ではそのタイヤが置かれたラックのライトが点灯する。今回はウエットタイヤのボタンを押すのが僅かに間に合わず、メカニックたちはインターミディエイトのライトが灯いている間にそちらを持ってピットストップに出てしまっていた)。それで、コースインしてすぐにまたピットインすることになって。フルウエットのつもりで出て行ったら、あまりにグリップせえへんから『ウソやろ?』と思って聞いたら『ゴメン、タイヤを付け間違えたから入ってきて』って言われて(苦笑)。明らかにおかしかったですからね!」

 

ーー最後はウエットタイヤの方が速いコンディションだった?

「多分ウエットの方が速かったと思います。雨の量は確実に増えていってたからね。水たまりができだしたらもう(インターミディエイトでは)終わりやから」

 

ーーF1デビューしてから中で最も難しいコンディション?

「そんなことないですよ。マレーシア(2012年)とかカナダ(2011年)とか、もっと酷いのはありましたよ」

 

ーー今日はアクアプレーニング? それともクルマの性能自体のせい?

「ここはエアロが効くサーキットやし、それがないとどうしようもないんで、ダウンフォースがないっていうのが一番厳しかった原因ですね。レースのパフォーマンスを見ると、予選のあのタイムは悪くなかったんやなと思いました」

 

ーークルマのパフォーマンスを考えると、最大限の走りができた?

「うん、チャレンジはできたかなって思いますね。こういうコンディションの時って、リスクを取るか安全パイを取るかっていうところが難しいんですけど、実際に飛び出したりする人も多かったじゃないですか。その中でも生き残らないと意味がないし、こうしてきちんと走り切りながらもギリギリまで攻めて走れたっていうのは良かったと思います」

 

20141005-10

 

ーー事故の起きたダンロップからデグナーに向かうところは、川がある?

「ありますね。それにあそこは滑ったらもう終わりなんです。いつかああいうふうになるだろうなっていうコーナーではあるんです。特に雨からドライになって、そこからまた少しずつ雨になってきてっていう時は、難しいんです。そこがどれだけ滑るかっていうのは、実際にそこに行ってみないと分からないんです。でもレースをしてたら待ってられないでしょ? 中盤以降は路面コンディションがずっと変わっていってたから、難しい状況だったんです」

 

ーーザウバーが止まっているのは見えた?

「見えました。で、その後に事故現場の作業の様子が激しくなってたから、何が起きたんやろ?っていう感じで。僕も走ってたんで詳しいことは分からなかったんですけど、クルマからドライバーを出そうとしてるんやけどなかなか出てこないから。あそこは(走っている)僕らも戦ってるコーナーやから、そんなに見てる余裕はなかったですしね」

 

ーー自分の全力は出し切れた?

「まぁ、出せたと思います。流れとしてはグダグダだったなっていうのが正直なところですけどね。もうちょっと戦いたかったし、最後の(タイヤ交換のギャンブルの)チャンスを生かせなかったのが悔しいですね。でもまぁ、今週流れが良くなかった中で完走できたのは良かったかなと思います。今のところ4回ここでレースをして全て完走できてるんで、そこは良かったかなと思います」

 

ーーその4回の完走の中でも、今回が一番厳しいレースだった?

「まぁ、今週全体が厳しかったですよね。クルマが苦しいっていうのもあったけど、流れ的に今シーズンで一番苦しかったし。金曜のクラッシュから全て始まってしまっちゃいましたからね」

 

ーーチェッカーを受けた後に手を振りたいと言っていたけど?

「軽く振りましたよ、これでレースは終わりかなと思ったんで。あまり振りすぎて目立つとヤバいなと思いながら(苦笑)。でもファンの人たちが手を振ってくれているのも見えましたよ。僕がコーナーを回るたびに旗を振ってくれているのが見えたし、それが力になって走れました。それが結果に繋げられなかったのは残念ですけど、ファンの人たちの気持ちも伝わりました」

 

20141005-12

 

ーー来週のロシアGPに出られるかどうかは?

「あ〜、僕も分かんないですね(苦笑)。一応ビザは持ってるんで、行く準備はしてるんですけど、あとはチームからチケットが届くかどうか。行くとしたら火曜日ですね」

 

ーーチームからの返事待ち?

「今回も結局返事がないまま乗り切りましたけどね(苦笑)。でも次はチケットが届かないと僕も行って良いかどうか分からないしね。サーキットはさっきそこ(チームのホスピタリティユニット内に設置されているゲーム)でずっと走ってたんで大丈夫です!(笑)」

 

(text and photo by 米家 峰起)

 

 

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